社団法人日本品質管理学会

第39年度 自 2009年(平成21年)10月 1日
至 2010年(平成22年) 9月30日
事業計画

1.運営方針

 急速な技術の発展、社会・市場構造の変化、経済のグローバル化と新興国の急成長の下、技術立国を是とする我が国が存続しうるには、高付加価値製品の提供とサービスの生産性の向上が必要となります。また、安全・安心な社会構築のために製品事故ならびに医療事故の防止、原子力発電・航空・鉄道をはじめとする社会インフラ設備の信頼性・安全性確保も必須です。これらの課題の克服のためには、固有技術のみでなく、顧客ニーズに基づく企画・開発から保全・廃棄に至るまでの組織活動を統合・融合するマネジメント技術の体系を産業界に浸透させると共に、モチベーションが高く、急激な変化に俊敏に対処しうる人材を育成しなければなりません。上記項目とともに、「品質立国−日本の再生」を果たすため、39年度はJSQC第2期中期計画に準じ、「Qの確保」、「Qの展開」、「Qの創造」、「共通領域の推進」の4本柱を学会運営方針と致します。本年度は第2期中期計画の2年目にあたり、これまでの活動をさらに押し進め、さらに社会へ貢献しうるよう努めて参ります。
  具体的な施策は次の通リです.
(1) 「Qの確保」では、産学連携のさらなる拡大を図ります。これまでの6社についての成果のとりまとめとその活用技術を発信し、さらに新たなテーマを開拓します。また、信頼性・安全性計画研究会第U期を開始し、新規トラブル未然防止法とともに次世代信頼性・安全性情報システムのフレームワーク構築を検討します。
(2) 「Qの展開」は医療・原子力の質と安全の向上、ならびにQMS有効活用を押し進めて参ります。医療分野の若手研究者への研究奨励、論文の発表とその成果の発信を進めます。また、原子力安全に関する当学会と経済産業省・原子力学会とのさらなる協業を進めます。
(3) 「Qの創造」はサービス業における顧客価値創造計画研究会を中心に、日科技連「次世代TQMプロジェクト」と共同にて、次世代の核を構築していきます。また、組み込みソフトを中心とするサービスの生産性と質向上に向けての研究を進めます。
(4) 新版品質保証ガイドブックの発刊ならびにJSQC選書のさらなる充実を図ります。また、品質管理用語の定義・解説をさらに進めます。学会員の質量の拡大に関しては、品質誌掲載論文の判り易い説明の場の開設をはじめとする学会員の満足度向上のための組織的な取組みや、QC検定合格者・QMS審査員・QMS審査登録機関との連携を押し進め、個人会員・賛助会員の増加を図ります。
 上記、施策に関わる研究を一層加速することを目指して、科研費など外部競争的資金の申請活動をさらに加速し、国内外の多くの研究者との連携の可能性を拡げます。
 国際連携では、ANQ(Asian Network for Quality)組織のさらなる充実と安定を図り、インド大会への協力とアジアの品質管理分野の関係者との連携強化を図ります。
 また、公益法人法対応への具体的な検討ならびに2010年の40周年に向けての特別委員会を結成しさらなる検討を重ねて参ります。
 最後に、世界経済を取り巻く環境の変化に適切に対応し技術立国として日本が発展し続けるために、本学会の強みを活かし弱みを改善して、社会に貢献し、さらに社会から信頼される学会に向けて会員各位と共にPDCAを回して行きたいと思います。

2.総合企画委員会

 第2期中期計画の2年目にあたり、第1期ならびに昨年度の成果と反省を踏まえて、各委員会や支部とともに討議を重ね、以下の項目を中心に方法付けと推進をして参ります。主な推進事項は下記の通りです。
  (1) 産学連携テーマの充実と拡大(成果の社会への発信を含む)
  (2) 医療安全・原子力安全向上への協力と研究成果の発信
  (3) 信頼性・安全性作りこみ技術のさらなる検討と高度化
  (4) QC検定合格者・QMS審査員・QMS審査登録機関との連携
  (5) 若手研究者の育成と研究成果の会員への還元・普及
  (6) 公益法人法改正対応への検討
  (7) 40周年記念事業に向けての実行委員会の設立と検討

3.事業委員会

 第39年度本部行事の基本的構成は、38年度同様
  (1) 年次大会、研究発表会各1回
  (2) シンポジウム3回
  (3) 講演会1回
  (4) 事業所見学会3回
  (5) クオリティパブ5〜6回
  (6) ヤングサマーセミナー1回 を予定しております。
  (中部支部、関西支部の行事に関しましては各支部の事業計画をご参照下さい。本部では 両支部とも連携を図り、事業を企画します。)
 日本経済の再生と持続的成長のためにTQMが貢献すべき分野をテーマにした事業を今後も企画いたします。また、企業が直面する重要な課題をその都度取り上げ、理事の方々や代議員の方々を含めた会員の皆様の要望に応えるタイムリーなシンポジウム、講演会等を開催いたします。第38年度の本部事業の重点方針を中期計画から下記のように定めて、会員の要望に応えるべく最大限の努力をして参ります。
(1) 部会/研究会活動との連携・・・特に第38年度と同様に部会の増大とその活発化に伴いその成果を発表する場をシンポジウム、講演会等で積極的に提供します。
(2) 品質誌との連携・・・特集記事との内容面・講演者等での連携をはかり、魅力的なシンポジウムや講演会を開催します。
(3) 研究発表会の開催・・・2日間でも消化困難なほど件数が増大しており、新たな方策(大学施設で実施、3日間開催等)を考慮します。
(4) ヤングサマーセミナーの開催・・・インカレゼミの支援を中核として次世代へのTQMの継承と発展のためのプログラムを実施します。
(5) コミュニケーションの場の充実・・・本部独自のクオリティパブなどで一層会員の相互交流を促進します。

4.中部支部

(1) 中部支部の基本方針(第38年度方針を継続)
 景気後退から回復局面においては、経済合理性が優先され、「品質」に関する取組みの希薄化が懸念されます。グリーン経済社会への転換と同時に、改めて「品質」への接近の態度を見つめ直し、ものづくりの現場で「Qの確保」に実効性のある活動を、現地・現物に立脚して展開すると共に、産と学に有益な活動を展開し貢献します。
【スローガン】 「原点に回帰し『実践的Qの確保』の基盤強化」(仮)
産側からの問題提起と学側での掘り下げ、方法論の理論付けを行う研究会活動を基盤とし、「Qの確保」を実践するものづくりのプロセスを提案します。
産と学の連携により、ものづくりのプロセスを俯瞰しつつ、更に強固な「仕組み」と「仕掛け」の創造について議論を行い、具体化に向けた解決方法を継続的に発信します。
産と学に有益で魅力ある行事を企画し、会員の活性化と行事への参加を促します。

(2) 行事計画の具体的な進め方
1) 研究発表会 [1回/年] パネル展示は別途検討
  ・産と学の双方が切磋琢磨できる発表会の企画・運営と研究会活動の成果を発表します。
  学側の新しい研究成果と産側からの具体的実践事例を組み合わせた内容を企画します。
  産学連携現地現物研究会、若手研究会、医療の質管理研究会と関連研究会の成果を発表します。
2) シンポジウム(基調講演とパネル討論会) [1回/年]
  ・産学界の関心が高く、基本的な考え方に沿ったテーマを選定し企画・運営します。
・「実践的Qの確保」について、ものづくりのプロセス全般を考え、活発な議論を通じて参加者の問題意識に対する答えが導出できる場を目指します。
3) 講演会 [1回/年]
  ・産学界の関心が高く、興味深い講演テーマを企画し、満足度の高い講演会の運営を行います。
  産側の実践活動(未然防止と自工程完結の実践事例など)と学側の新しい研究成果を組み合わせます。
4) 事業所見学会

[2回/年]

  ・「Qの確保」に工夫や特色のある多様な業種・業態の事業所を選定します。
5) 幹事研修会 [2回以上/年]
  ・行事企画、運営のレベルアップにつなげるため、幹事が研鑚・議論できる研修を企画します。
6) 研究会(「Qの確保」のための課題抽出と解決方法を議論し、実践につなげる場とします)
 

・東海地区若手研究会 ;(名古屋工業大学;仁科教授) [1回/2ヵ月; 6回/年]
・北陸地区若手研究会 ;(金沢工業大学;石井教授) [3回/年]
・産学連携現地現物研究会;(早稲田大学;永田教授、学側・仁科教授/産側・未) [5回/年]
・中部医療の質管理研究会;(朝日大学;國澤教授)  [10回/年]


5.関西支部

(1)運営方針
 
 日本企業は、世界経済の中で勝ち残っていくために、さまざまな構造改革や将来の成長戦略構築に頭を悩ませています。また、低炭素社会の実現に向けて、日本の温室効果ガス削減中期目標も発表され、太陽光発電や電気自動車など、革新的な技術開発が求められる時代となってきました。
 今後、日本経済がさらに成長し、日本企業がグローバル競争に勝ち残っていくためには、日本元来の強みである「技術開発力」「品質力」ならびに、それらの元となる「人づくり」がますます重要となってきます。
 このような状況を踏まえ、これまで日本の文化や産業を支えてきた"ものづくり""サービスづくり"の一層の基盤充実に貢献することを狙い、関西支部では、品質力、組織・マネジメント力、現場力、顧客対応力を中心に品質管理レベルの向上策を具体的に提言し、事業活動のさらなる活性化を図り、より多くの会員が参加できる活動を展開していきます。

(2)事業内容
  1) 研究会  
1
統計的品質情報技術開発研究会
  「新たなSQCの開発・実践を行うこと」「誤用を防ぐために既存SQCの再検討を行うこと」を通してSQC活動を活性化させます。
2
科学的先手管理アプローチ研究部会
   マネジメントの課題を階層別に取り上げ、日本品質管理学会が培ってきた数々のQC技術(信頼性、IE、OR等を含む)をベースにし、科学的な先手管理、源流管理へのアプローチを体系化します。
3
その他、研究会の充実を検討します。
2) 研究発表会 [1回/年]
  学と企業のニーズをマッチさせ、産学で相互に研鑽できる発表会を企画します。
3) シンポジウム [1回/年]
  時代の先端をいくテーマを選定し、活発な議論のできるシンポジウムを企画します。
4) 講演会 [1回/年]
 

“ものづくり”“サービスづくり”の発展に寄与できる魅力ある講演会を企画します。

5) 事業所見学会 [2回/年]
  特色のある事業所の見学を企画します。
6) QCサロン [5回/年]
  会員サービスの充実を図るため、講話とざっくばらんな質疑応答ができるサロンを企画します。

(3)その他
(1) 関西支部企画運営委員会の実施 
支部運営に関する各種の検討を行ない、支部事業の活性化を図ります。
(2) データ管理の質的向上と定点観測 
支部活動に関する各種データ収集・管理を継続的に行ない、支部活動の現状把握、活性化に役立てます。

6.論文誌編集委員会

(1) 前年度方針を引き継ぎ、論文審査において、査読意見を参考にしつつも論文誌編集委員会の主体的な判断に基づき採択の可否を決定していきます。また、「著者責任」を基本とし、新規性・価値のある主張を含む論文については原則として掲載する方針は、従来と変更ありません。中計にも挙げましたが、年間の掲載数15本をめざします。
(2) 投稿論文審査の迅速化に関する施策について検討します。これに関連して、幹事制度についても、必要な見直しを行います。
(3) 国際委員会と協力して8thANQへの論文発表促進と若手研究者への論文作成援助を積極的に行います。
(4) 前年度は、ANQプログラム委員会の業務が多かったために、予定していた当委員会に関連する規定類の見直しを実施できませんでした。今年度は、幹事制度の見直しとともに規定類の見直しを行って、より効率的な委員会運営が行えるように、改善してまいります。
(5) 研究発表会のbest presentation賞などの創設の可能性について検討していきます。

7.学会誌編集委員会

 第39年度は、委員長が交代し新体制で世間の関心の高い分野、会員の関心の高い分野に焦点を当てた企画とするよう検討して参ります。また、本部や各支部主催のシンポジウムからもテーマを検討して参りますので、ご協力をお願い致します。
  現在のところは前半2号のテーマが決まり、残りについても検討を進めています。
  Vol.39-4 (2009年10月発行予定):特集「安全性を確保するための最新の手法・実践」
  Vol.40-1 (2010年 1月発行予定):特集「品質管理事はじめ」
  Vol.40-2 (2010年 4月発行予定):検討中
  Vol.40-3 (2010年 7月発行予定):検討中

8.広報委員会

(1)積極的な外部広報
 昨年度の議論を元に、外部メディアへの積極的なプレスリリースを定常化します。定期的にプレスリリース先を見直すとともに、各種事業や出版などの機会を捉えてプレスリリースを行います。日本科学技術連盟や日本規格協会などの関連団体とも連携した外部広報を進めます。また、個人会員による「口コミ」に対するインセンティブのルール作りなども行います。
(2)社会的認知度の向上
 前項に示した施策の実施を通じ、学会主催事業への参加者の増加、Webページへの来訪者の増加、メールニュースの購読者の増加を図ります。マスコミなどに取り上げられる回数の増加や、事業そのものへの参加者の増加を通じて、学会の社会的認知度を向上し、会員増への足がかりとします。

9.会員サービス委員会

 前年度に引き続き、事業委員会、広報委員会との連携を強化し、学会員の若手増強、賛助会員企業数の維持・拡大を課題とする中期計画の達成を目指し取り組んでいきます。
 特に、一昨年度より取り組んだ「QC検定合格者への特別キャンペーン」は、継続的に重点的に行うとともに、「Qの展開」、「Qの創造」に伴う学会活動領域の拡大に伴った入会勧誘(関連団体への当学会の紹介など)を推進していきます。
 会員資格審査につきましては、理事会のご協力をいただく中で粛々と実施してまいります。

10.規定委員会

 中期計画に基づき、前年度から継続して、定款・規程・内規及びマニュアルの見直しを行い、規定類間の繋がり/相互関係をより明確にしていきます。
 また、庶務委員会をはじめとする各委員会からの要請に基づき、連携を取りながら新規制定、改訂、廃棄等の維持管理を、適切に行います。

11.研究開発委員会

 昨年度以前の研究会の形態は計画研究会と公募研究会、研究準備会でしたが、昨年度に新たにワークショップの形態を設置しました。ワークショップの主な目的は、@産業界所属会員等が気楽に参加できる場を提供すること、A産業界所属会員等が品質管理関連で抱えている問題等を議論できる場を提供すること、B産学官が現場ベースで交流し、当学会が産業界等の品質管理に関するニーズを理解できる場を提供することです。現場の品質管理ニーズは、決して高度な統計手法だけではなく、目的を達成するために必要なより実践的で基本的な品質管理関連手法も対象範囲としています。このワークショップの発足を随時積極的に承認することにより、品質管理の研究が推進されることを期待しております。
 また、現在4つの計画研究会が活発に活動しております。今年度も継続して、研究を推進できるよう支援します。また、他の研究会の設立に関しても、広く会員に宣伝し、新しい研究会等が活動できるように支援していきます。

(1) テクノメトリックス研究会
   テクノメトリックス研究会では、38年度に引き続き、品質管理に役立つ手法、考え方を幅広く探索します。研究の方向性は昨年度と同様、メンバーが興味あるテーマを持ち寄り、それについて議論を行い品質管理の手法として確立できるようにします。
 本年度は昨年度に引き続きタグチメソッド全般とMTシステムについて重点的に議論を行う予定です。開催も昨年度同様、おおむね3ヶ月に1度を考えています。これらの議論を元に研究をさらに進めたものの一部は、SQC研究発表会や品質誌の投稿論文などで発表します。
 昨年度は若いメンバーが増えました。さらに増えるよう工夫をします。昨年度は出席者、特に若い研究者が多かったので、本年度もこのように進めたいと思います。
   
(2) 医療経営の総合的「質」研究会
   従来までの研究活動を継続して、第39年度もわが国の医療の質向上への貢献を図ることを目的とし、医療関係者と品質管理関係者の相互交流を通じて、医療における品質管理や総合的「質」経営に関する検討を進める予定です。
  1)「医療の七つ道具」(仮称)の完成と周知
    ①「医療の七つ道具」(仮称)テキストを12月中に完成
    ②「医療の七つ道具」(仮称)を試験的導入し、その効果検証
  2)医療機関におけるTQM普及を促進する医療制度・政策のあり方の提案
    TQMの基本的な考え方、組織的推進方法、ツールの活用方法について概念整理し、その結果を学会発表・論文投稿
    先進的な取り組みを行う国外の医療機関におけるTQM実施状況(例:MB賞受賞病院事例)に関して調査し、その結果を学会発表・論文投稿
    国内外の医薬品・医療機器メーカー等におけるTQM実施状況とそれに関連する制度・政策に関して調査し、その結果を学会発表・論文投稿
  3)TQMに基づく病院建築に伴う質保証の現状の把握
    現状の把握とTQMに基づく病院建築質保証チェックリストの開発
    上記をふまえて、全日本病院協会と協力して、病院経営改善のための講演会を年度中3回予定しています。
       
(3) 信頼性・安全性計画研究会
   第一期(36-38年度)の成果に基づいて、下記の項目に関し、分野ごとのベストプラクティスの収集と解析、ケーススタディ、委員の研究成果の報告、委員間の情報共有と討議を行い、各技術のさらなる高度化と項目間のリンケージをはかります。
  1.信頼性・安全性作りこみ技術
    1) 新規トラブル未然防止法の高度化
    2) 次世代品質・信頼性情報システムのフレームワーク構築と基礎的評価
    3) ハザードに着目した根本原因分析(RCA)の高度化
  2.安全・安心を達成するための社会インフラ構築
    1) 品質と安全を重視する組織文化の確立
    2) ユーザ・メーカ・社会行政の三者の協業による信頼性・安全性確保のための方法論
    3) 信頼性・安全性作りこみの視点からの管理職教育と品質管理教育の高度化
  3.研究成果のとりまとめと情報発信
    1) 研究会での成果のまとめ
    2) 学術講演会、シンポジウム等での積極的な情報発信
   
(4) サービス産業における顧客価値創造研究会
   2010年1月からは研究会として第4年度となり、主査を交代して新体制で臨む予定です。
    1) 第2回サービス産業実態調査の更なる分析・・・本年8月に実施した大がかりな調査の、企画方法面の分析を行い、第39回年次大会にて発表いたします。更に、次回研究発表会での発表、第1回調査も含めた論文投稿を計画します。
    2) シンポジウムの開催・・・・本年12月に、学会としてのシンポジウム開催を計画中です。
    3) 第3回サービス産業実態調査・・・・特定サービス産業またはその従事者に焦点を当て、絞り込んだサービスに対し更なる調査を実施し、モデルの優位性を探り、方向付けをいたします。
    4) サービス産業向きのシステマティックな方法論の定式化・・・以上の種々の研究成果と研究会内部での議論を踏まえ、単なる一般論の研究ではなく、具体的で活用できる方法論を提案する準備をいたします。

12.国際委員会

  第39年度の国際委員会は、第38年度の活動を基盤に、以下の事業を実施します。

(1) 第8回ANQ(Asian Network for Quality)大会への協力
 2010年秋に、ANQの幹事国であるインドで第8回ANQ大会の開催が予定されています。今回第7回で確立されたANQ大会の方針を引き継げるよう、主催であるインドのISQに対して、全面的な支援を行っていく予定です。日本からの参加者についても、ANQでのリーダーシップを発揮できるよう、引き続き多くの参加者を募る予定です。若手研究者の育成を目指した、若手研究者への旅費支援援助を継続します。
(2) ANQの安定的発展のための調整
 2010年4月に北京で、秋にはインドで、ANQ Board meetingが予定されています。JSQCとしてもANQの発展に積極的に関与しています。ANQの参加組織も着実に増加し、アジア以外の組織も参加する情勢にあり、その中でリーダーシップを発揮できるようANQ Board meetingに出席予定です。
(3) 海外の品質に関連する学協会とのアライアンスに関する具体的な検討
 幅広く海外の学協会と交流をもつための具体的方策について継続して検討する予定です。特に、ANQ関係団体と交流し良い関係を作りはじめました。更に、ANQ関係団体以外に対しても若手会員が交流する際の支援ができるようなプログラムを検討中です。

13.標準委員会

 第二期中期計画の中間年度として、前年度の活動を継承し、品質管理用語の定義・解説の検討とその啓発、品質管理学会標準化の枠組みの検討、標準化への情報発信を進めます。
 品質管理用語に関しては、前年度に確定した品質管理用語85語を取り上げて品質管理学会標準への検討を進めるとともに、約70語の新たな品質管理用語の定義と解説をPARTUとしてまとめていきます。また、事業委員会などと協働した学会員への標準化動向の情報提供、ISOやJISの規格開発にかかわっている学会員との連携などを強化し、標準化への情報発信力を高めていきます。

14.FMES、横幹連合関連

 39年度も引き続き、FMES代表者会議、FMES/JABEE委員会、FMESシンポジウムに参画し、経営工学関連学会との交流、JABEEの審査活動、FMESシンポジウム等の活動に、中核団体として協力してまいります。またFMES代表者会議では、日本学術会議の総合工学部会WGのテーマとリンクした活動を強化して行く予定です。学会員の方々のご協力を引き続きお願い申し上げます。

15.研究助成特別委員会

 第39年度はこれまでの継続事業内容として若手研究者や留学生に対する研究助成を行い、更なる応募者の増加促進を図ります。助成内容は昨年度と同じです。 その主な内容は以下の通りです。
  助成金額は1件10万円で5件以内。対象者は、日本品質管理学会の正会員もしくは準会員で、申請時に35歳以下で大学・研究所・研究機関等において研究活動を行っている者、日本の大学院に在籍する外国籍の留学生等の要件を満たす者といたします。助成対象は品質管理に対する研究全般です。期間は1年間(2009年10月から2010年9月)です。
  また、当該研究助成制度は本学会の30周年記念事業として始まりましたが、若手研究者や留学生に対する研究助成という記念事業としての当初の目的を、第40年度以降に若手後継者育成事業として継続して行くあり方を委員会として検討して行きます。

16.QC相談室特別委員会

 「品質管理相談室」は、会員の品質管理に対する疑問点や企業での品質管理、品質保証の推進・実践上においての悩みなどをもとに、質問者と回答者のやり取りでコミュニケーションを深めていく重要な会員サービスの一環と位置づけています。品質管理の実施上の悩みや統計的方法に関する理論・解析などのデータ解析に関する質問など品質管理に関するあらゆる質問を受け付けています。質問者からの内容に関する回答は、品質管理学会の会員から積極的に書き込みを期待しており、複数の回答者の考え方や意見にもとづく議論の発展を期待するものです。この活動は次年度にも続けてより発展させていきたいと考えています。

17.原子力安全特別委員会

 38年度に引き続き、日本原子力学会(社会・環境部会/ヒューマンマシンシステム部会)等の共催による「原子力発電の安全管理と社会環境に関するワークショップ」を開催します(2010年3月および9月)。また、日本原子力学会「標準委員会原子燃料サイクル専門部会返還廃棄物確認分科会」や「地層処分対象放射性廃棄物の品質マネジメント特別専門委員会」へ参画し、協力を行います。さらに、JSQC選書の一つとしてRCA(根本原因分析)に関する原則・手順を解説したものを発行する予定です。

18.JSQC選書刊行特別委員会

 「JSQC選書=非専門家向け高度教養講座」の地位を確立すべく、引き続き、品質立国日本再生に寄与するテーマで良質の書籍(8冊程度)の発刊を目指します。
  並行して、第40年度以降の選書テーマ候補を充実させ、時宜を得た発行計画の立案を行います。その際、これまでに発刊したJSQC選書6冊に対する読者の声の収集・把握に努め、今後のテーマ選定等に活かすとともに、必要があれば、テーマ選定から発刊までの一連のプロセスを改善します。既存の読者の声の収集方法に問題・改善点はないか、検討することも考えます。
  また、JSQC選書の知名度向上に向け、有効な広報策について検討・実践を試みます。

19. 品質保証ガイドブック編集特別委員会

 編集特別委員会による最終校正を経て、2009年10月に発行の予定です。2010年1月に、出版記念シンポジウムを開催する予定です。

20.公益法人法対応特別委員会

  39年度は、一般社団法人への移行にするかどうかの方向性を明確にし、それに向けたスケジュール案の作成、本格的な準備(例えば、定款案の作成、新公益法人制度に則った経理関係書式への変更等)を開始します。

21.部会

(1)ソフトウェア部会
1) 実践の集積・形式知マップの作成
昨年度に引き続き、ソフトウェアの日本的品質管理の姿を再構築するため、ボトムアップ的に実践を集積し、形式知マップの作成を行います。既におおよその整理が終わり、Webページによる公開、シンポジウムの開催、出版などを目指します。
2) 対外活動
昨年度に引き続き、ソフトウェア関連の各種行事を後援し、部会メンバーの便宜を図るとともに、部会自体の広報を図ります。
3) 産学連携
1)の「形式知マップ」と関連して、その研究成果をベースとした、現場に根ざした研究活動を通じて産学連携の研究体制の確立を目指します。

(2)QMS有効活用及び審査研究部会
  1) 第二期研究活動の推進及び研究成果の報告 
6つの研究テーマに基づき1回/月の頻度で研究活動を行い、第二期研究活動を2010年3月末に完了させる予定です。研究成果は次の機会に発表する予定です。
 
WG6の年次大会での研究成果発表(2009.10)
 
研究成果報告書の発行(2010.4)
 
シンポジウムの開催(2010.4)
  2) 第三期研究活動の計画及び開始
第三期のテーマ発掘と、研究会活動の計画策定及び推進を行います。

(3)医療の質・安全部会
 第39年度も前年度に引き続き、研究活動はPCAPS、医療QMS等を中心に進めてまいります。医療QMS研究会が終了しましたので、新たなテーマでの研究会の立ち上げを検討してまいります。また、2009年3月には、PCAPSと医療QMSのシンポジウムを開催する予定です。教育・啓蒙活動については、11月に医療の質マネジメント基礎講座が終了いたしますので、受講生からのフィードバックを受けて、内容の見直しを行い、次年度の計画を立案する予定です。さらに、教材の開発にも取り組んでまいります。
 部会員数300名をめざしていますが、十分な成果が得られていません。教育・啓蒙活動をさらに充実していく必要があります。また、医療関係者の入会、部会登録数を増やしていくことが必須でありますので、医療の質・安全学会、医療マネジメント学会、医療情報学会等で成果を発表することにより、広報を活発に行っていく予定です。