去る、2019年6月24日(月)株式会社安城自動車学校(愛知県安城市)にて第412回事業所見学会が「地域に寄り添ったおもてなし経営の実践」をテーマに開催され、13名が参加されました。
安城自動車学校では、「日本で一番事故のないまちづくり」をビジョンとし、運転技術と学科の知識ではなく、「人の命の尊さと感謝の心を育む」ことを教育理念に掲げられています。
見学では、「挨拶がきちんとできる人は事故や違反が少ない」という大学教授の論文をもとに教習の開始・終了時に実施されている分離礼(声に出して挨拶してからお辞儀をする)の状況、教習生目線でのサービスとして「コンセントがあり無料Wifiが使用できるラウンジ」、「二輪車教習生専用のロッカールーム」、「S字・クランクで頭上に設置されたカメラ映像のタブレット端末によるリアルタイムでの提供」などが紹介されました。また場内の掲示物は画鋲ではなくマグネットを使用する安全面への配慮、卒検合格の日に、DVD鑑賞(母親が交通事故で死亡したため感謝の気持ちが言えなかった娘さんの話)後、免許をとれたのは誰のおかげかということを考え親への感謝の気持ちを書いたシートを見ることにより教育理念の実践が確認できました。
事務所は会長室、社長室はなく仕切りのない大部屋で、「経営企画室」ではなく「未来創造室」、「総務部」ではなく「創夢部」というユニークな組織名称を使われていました。
見学後、石原社長より「小さな自動車学校の挑戦」と題してご講演いただきました。
15年前社長就任時は朝礼もなく、社員は挨拶もろくにできず地域での評判も良くない状態でしたが、経営理念とビジョンを明示し、「こういう会社にしたいと言い続けることで会社は変わる」との信念で、社員の意識改革に取り組まれたことを具体的に説明頂きました。
今では教習生から「卒業するのが寂しい」という感想を持っていただける組織となり、参加者からは多くの気づきを得たと大変好評でした。
最後に、安城自動車学校の皆様には、ご多忙にもかかわらず丁寧なご対応とご説明を賜り、心より感謝申し上げます。
綿民 誠((株)ジェイテクト)