2018年7月30日(月)午後、日科技連 東高円寺ビル 地下一階講堂において、JSQC規格「プロセス保証の指針」講習会が開催された。
2015年12月に制定されたJSQC-Std21-001 「プロセス保証の指針」に対する、今回の講習会では、幅広い産業分野のから44名の参加を得て、規格への関心の高さが感じられた。
安藤標準委員会委員長から制定の狙いは「プロセス保証に関しての、総合的なパッケージを提供すること」、「プロセス保証に関わる重要な概念及び方法に関して学会の統一的な見解を示すこと」などの説明があった。続いて、「プロセス保証の指針」原案作成委員会の山田委員長より「プロセス保証の役割と構成要素」として、品質保証においてプロセス保証の重要性そしてプロセス保証の構成要素である「標準化」「工程能力の調査・改善」「トラブル予測・未然防止」「検査・確認」「工程異常への対応」5項目の概要とそれらの関係の説明のあと、村川委員より「標準化と工程以上の対応」を、山田委員長より「工程能力の調査・改善」を、入倉委員より「トラブル予測・未然防止」を、中條委員より「検査・確認」をそれぞれを、JSQC規格の内容に沿い、また実経験の内容も織り交ぜながら、各項目の目的、使い方などをわかりやすく丁寧に解説いただいた。
その後、最後の全体討論(質疑応答)の場では、安藤標準委員会委員長が司会・進行し、「標準化とQC工程表の意味合い、違いについて」、「トラブル予測と未然防止とリスクと機会との関係について」、「多品種少量生産に中で工程能力指数・信頼区間をどのようにマッチさせていくか」、「工程異常を発見する感度を高めるには」、「不具合モード一覧表とFMEAの関係性は」など、質問や意見を頂き、パネラーと会場間での相互意見交換もされた、非常に有意義な講演会であった。
寺部 哲央(標準委員会)