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第402回関西事業所見学会ルポ
アサヒビール(株)吹田工場

 
掲載日:2018/08/10 ルポの一覧に戻る

 去る2018年6月5日(火)アサヒビール(株)吹田工場(大阪府吹田市)にて、第402回事業所見学会が、「アサヒビール(株)における製品開発および品質管理の取組み」をテーマに開催され、44名が参加した。
 吹田工場は、アサヒビールの発祥の地で129年の歴史があり、アサヒスーパードライをはじめ発泡酒のアサヒスタイルフリーや新ジャンルであるクリアアサヒ・アサヒオフ、ノンアルコールビールのドライゼロといった製品を製造しており業界内でも随一の生産量を誇る。
まず、ドライゼロの開発ストーリーを説明頂いた。ビールテイスト飲料の市場でダブルゼロが低迷する中、ドライゼロの開発に着手し、麦を使わずにビールの成分を調合技術で再現する新製法と、望ましくないと思われていた香りであるMBT付与により、ビールに近い香味を実現した。従来の固定概念を打ち破ることにより、2016年にビールテイスト飲料市場売上No.1を達成した。※MBT:3-methyl-2-butene-1-thiol
 品質保証に関する取組みについては、基本理念である「すべてはお客様のために」をモットーに現場の改善活動に力を入れ、太鼓判システム(TECOS)の導入により品質保証書のデータを管理・共有しHACCPの考え方に基づいたCCP出荷判定システムを採用し、迅速かつ確実な工程・製品保証を達成している。
 工場見学では、原材料から濾過工程、パッケージング工程といった生産ラインを見学した。完全に自動化された生産ラインの為、工程内で作業している人が極端に少ない事に驚かされた。質疑応答では、小集団活動への質問から樋口氏のスーパードライ誕生譚まで伺うことができた。時間内途切れることがないほど活発な質問が出たが、その全てに丁寧に回答頂いた。
 最後に、アサヒビール(株)吹田工場の皆様には、業務多忙の折にもかかわらず丁寧なご対応と御説明を頂きましたことに心より感謝申し上げます。

實原 信昭((株)フジシール)


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