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第394回事業所見学会ルポ
日産車体(株)湘南工場

 
掲載日:2017/06/14 ルポの一覧に戻る

 季節外れの暑さが一段落した2017年4月20日、日産車体(株)湘南工場(神奈川県平塚市)で第394回事業所見学会が開催された。湘南工場は、平塚駅からバスで5分(歩いても20分程度)という好立地でありながら、日産車体の本社機能と車体溶接、塗装、組み立てなどの生産機能を併せ持つ最大拠点である。また、同工場では、世界的にも類をみないモノコック車両とフレーム車両の混流生産を実現しており、今回の事業所見学会の見どころであった。
 工場見学では、ワンボックス車、SUV、ピックアップなど6車種が混流生産されている様子を紹介いただいたが、一台ごとに色も形も違う車が流れている様は、圧巻であった。この実現のために改善が随所に施されていて、QCサークル活動が活発に行われていることが感じられた。また、近隣の小学生の工場見学で親しみがもてるようにと台車に動物の絵を使うなど、やさしい配慮もあり、印象的だった。
 工場見学の後に、工場長の梶井様より「日産車体の品質経営−グローバルNo.1品質の取組み」のご講演をいただいた。QFDを核とした製品開発とダイレクト・コミュニケーションによる品質把握と品質改善により、現在は日産グループの中でもトップクラスの品質を達成しているとのこと。目標達成シナリオシートやQA表など、ツールの工夫が行われていて、QFDを広範囲に適用している良い事例となっている。
 質疑応答では、参加者から時間一杯とぎれることなく沢山の質問がなされた。質問は、混流生産やQFDのことだけでなく広範囲な内容であり、内容的に答え難い質問もあったのではないかと思うが、全ての質問にオープンかつ丁寧に回答いただいたので、とても参考になった。
 最後に、お忙しい中、対応いただいた工場長の梶井様を始め日産車体(株)湘南工場の皆様、そして、今回の事業所見学会を企画いただいた、東京理科大学の鈴木教授および東海大学綾野教授に感謝いたします。

筒井 勝典(ソニービデオ&サウンドプロダクツ(株))


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