平成29年2月7日(火)第393回事業所見学会が、(株)イトーキ寝屋川工場(大阪府寝屋川市)にて開催された。標記のテーマのもと、総勢25名が参加し、自動車や機械製造と違ったオフィス家具のものづくりを大変興味深く見学させていただいた。
はじめに、寝屋川製造部部長の玉置様からご挨拶があり、続いて若いご担当の方から「品質」と「生産性向上」について、それぞれ発表があった。
(株)イトーキは1890年(明治23年)創業と歴史も古く、品質管理の歴史も1964年JIS認可工場、1989年TQCデミング賞実施賞受賞、1994年TPM優秀賞受賞、1998年ISO14001、1999年ISO9001も認証取得され、2008年にはTPSを導入されている。長年にわたって、品質・安全・環境・生産性改善に、そして人材育成に取り組まれているのがわかる。
「品質」についての発表では、過去のクレームを解析し、変更点管理、「3H管理活動」の推進で、確実に成果をあげられているのがわかり、大変参考になった。ちなみに、3Hは「はじめて」「ひさしぶり」「へんこう」の頭文字である。また、「生産性向上」についての発表では、小集団活動により、工程の稼働負荷の違いをなくし、要員の適正化を図った事例が紹介された。
発表後、3班に分かれて工場を見学した。整理整頓清掃が行き届いており、見学中は従業員の方の気持ちよい挨拶を受けた。3Sとして「身の丈にあった」改善活動から始めたという説明が印象的であった。
現場には「品質道場」なるコーナーが設けられ、そこでは限度見本が掲示され、品質管理の初期教育に活用しているとの説明があった。また現場には要所・要所に掲示板があり、品質・安全・環境・生産性改善に、そして人材育成の情報の見える化が図られていた。実際に掲示された帳票が拝見でき、大変勉強になった。
最後になりましたが、ご多忙の中、ご対応していただきました(株)イトーキの関係者の皆様に厚く、感謝申し上げます。
高馬 勇((株)タクミナ)