2017年1月18日午後、東京スカイツリーのお膝元の花王(株)すみだ事業所(東京都墨田区)で第391回事業所見学会が開催された。過去花王様では当学会としても複数回の見学会の機会を頂いている。それだけ精鋭な企業の事業所見学会であり、満席の中、開催された。
すみだ事業所内には東京工場があり、過去は洗剤などを生産していたそうだが、現在は化粧品を生産している。東京の下町と言え、これだけ地価の高い場所での生産場所から高付加価値製品を生産していた。
花王ミュージアム内には社の歴史に留まらず石鹸や洗剤、化粧品などの歴史も背景と並行して商品開発の経緯が確認できる。また、この中では、実際の顧客情報を再発防止や次の製品開発に活かす花王独自のシステム“エコーシステム”も確認ができ、どのようにオペレーターが顧客と事象を共有し顧客満足を得ながら組織として新商品に活かされ、その活かした商品の前後の製品が展示されており、企業の開発の流れを実体験に近いかたちで経験できた。一度は体験してみる価値がある。
最後に品質保証センター長より、「花王ウェイと全社品質保証活動」と題してご講演頂いた。「創業の志」、「商品開発5原則」、「花王ウェイ」(“使命”“ビジョン”“基本となる価値観”“行動原則”)などのお話を頂戴した。この中で特に創業の志のひとつとして花王ウェイに取り込まれている“正道を歩む”という価値観には大変参考になるものであった。ここには創業者の「敬意、公正、誠実、勤勉、法と倫理の遵守、社会的責任の遂行」という、聞けば当たり前かもしれないが、創業から今に至っても延々と引き継がれた基本的価値観を繋ぎ留めてこの実現を全社活動として事業遂行している内容であった。お忙しい中、見学会を受入頂いた、品質保証センター、田方センター長様、島部長様、舛井副主席様には感謝致します。
斉藤 忠(岡谷電機産業(株))