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第387回事業所見学会ルポ
我が国宇宙開発の最先端技術に触れに行く

 
掲載日:2016/06/15 ルポの一覧に戻る

 平成28年4月21日(木)、第387回事業所見学会が茨城県つくば市の宇宙航空研究開発機構筑波宇宙センターにて24名参加のもと開催された。JAXAの略称でお馴染みだが、意外と実態は知られていない機構のため、関心の高い見学会となった。
 1972年に日本の宇宙開発の中枢として開所したセンターの見学は、展示館内の歴代の宇宙開発機器の模型、モックアップや実物などを間近に見ることから始まったが、その大きさや精密さなど認識を新たにすると共に、その裏側にある技術開発の歴史にも触れることが出来た。続いて、宇宙飛行士養成エリア、国際宇宙ステーションの「きぼう」運用管制室を見学したが、 宇宙服が14層で作られていることや、宇宙飛行士の訓練装置などを現物や画像で見せていただいた。また、「きぼう」から送られてくる最新の地球の画像も見ることが出来た。
 最後に、JAXA信頼性統括の武内信雄様から「JAXA S&MA(Safety and Mission Assurance)の動向」と題しご講演をいただいた。先ずは宇宙機と自動車の比較で規模の大きさ、運用環境の過酷さ、などの特徴を概説いただいた後、ハードウェアのみならずソフトウェアも含む信頼性、品質の確保の方策を図示された。そこでは、技術開発にあたっての英知の所在と展開の組み合わせ、開発を取り巻く環境変化に対する人財育成の重要性などを解説いただいた。
 質疑応答では、ロケットや衛星、搭載される各種装置の信頼性確保と品質保証に関する多くの質問で予定を超過したが、丁寧にご回答いただけた。
 全体として我が国宇宙開発の全貌を知ることが出来たと共に、その裏側にある技術研究者のすごさ、たくましさを実感出来た見学会となり、ご対応いただいたJAXAの関係者の皆様に感謝申し上げます。

瀧沢 幸男(瀧沢クオリティ研究所)


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