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第384回事業所見学会ルポ
日立オートモティブシステムズ(株)厚木事業所
「品質・環境マネジメント」

 
掲載日:2016/05/13 ルポの一覧に戻る

 第384回事業所見学会が2月19日(金)に日立オートモティブシステムズ(株)厚木事業所にて行われた。3社合併による設立は2009年だが、前身の(株)日立製作所が国産自動車の草創期1930年自動車用電装品の国産化事業に進出したのが始まりである。正門に近く鎮座する寒川神社の御分社がその古い歴史を感じさせる。
 説明会で「よろずや」とお聞きしたが、その言葉どおり「環境」、「安全」、「情報」の3分野で4つのシステム事業に関わる製品群の多様さに驚かされる。
 厚木事業所は2地区で構成され、主に環境分野でCO₂低減に寄与するエンジンの可変動弁システム等エンジンマネジメントシステムの開発・製造を行っている。
 マネジメント的には安全文化の構築、省エネ活動、風化しない品質文化の構築、品質保証活動での日立精神・落穂拾い精神の強調、FTA、KT法等各種手法の継続的な活用、未然防止を図るマネジメントレビューの各ステップを確実に踏むこと及び経営層の関与、地道な活動の実施、失敗に学び風化を防ぐ過去トラ研修、取引先の計画的監査等の説明を伺った。
 第一地区の見学では、工場内の行き届いた清掃状況と「安全体感コーナー」、「不適合さらし台」、「4M変化表示板」、「節電大賞」等随所に独自の工夫を感じた。また、当初の予定外に第二地区も見学させて頂いた。「この商品は私たちが責任をもって保証しています」との表示が印象的であった。
 伝統ある日立精神の上に、ISO/TS16949、ISO14000マネジメントシステムに忠実に則った基礎的仕組みの確実な実施に感動させられる思いであった。
 厚生棟は、大地震発生時等は従業員が10時間過ごすことを想定した設計・備蓄、構内の水を地域住民に提供する災害対策ライフライン給水設備等、社会貢献の精神が感じられた。活発な質疑応答は有意義な見学会を印象付けた。最後に、ご丁寧に対応頂いた日立オートモティブシステムズの皆様に感謝申し上げます。

長谷川 昌史(品質ISOコンサルタント)


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