平成27年5月18日(月)、第381回事業所見学会が本田技研工業轄驪ハ製作所寄居完成車工場にて35名参加で開催された。ホンダ最新鋭の工場ということで関心も高く、申込開始後すぐに満員となりキャンセル待ちが出るほどの人気見学会となった。
2013年に稼働を開始したこの工場は、年産25万台の生産能力を持ち、世界のホンダ小型車生産工場を牽引する役割をも担っているとのこと。
ホンダ並びに寄居完成車工場の概要説明では、工場コンセプトに高効率・低炭素・技術者育成を掲げ、環境への配慮では世界トップクラスの省エネルギー技術の投入で応えていること、技術者育成では一人ひとりが主役となり物造りの変革を進めていることなどが紹介され、見学への期待が高まった。
この日の見学は、先ず車体溶接ラインから始まった。ステーションごとに数多くの多関節ロボットが協調制御されてスポット溶接を行う様子は、作業の自動化と共に品質の安定化を感じさせた。初工程では床面の鉄板パネルだけであったものが、2,000個所に及ぶ溶接で徐々に自動車の形になっていく姿に、生産技術力の高さを感じた。
続いて車両組立ラインを見学した。折しも、直前に発表になったシャトルという新型車がラインを流れていた。人間が主役の組立生産だが、ガラス、シート、タイヤなど重量物の工程ではロボットを用いた負担軽減の工夫が見られた。このような工夫が世界の工場に展開されていく訳である。
質疑応答では、品質管理に関するものなど多くの質問で予定を超過したが、ご丁寧にご回答いただけた。全体に最新鋭の自動車工場のすごさを実感した見学会となり、ご対応いただいたホンダの関係者の皆様に感謝申し上げます。
瀧沢 幸男(瀧沢クオリティ研究所)
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