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第378回中部 事業所見学会 ルポ
浜松ホトニクス(株) 豊岡製作所

 
掲載日:2015/05/14 ルポの一覧に戻る
 さる、平成27年2月26日(木)に第378回(中部支部第96回)事業所見学会が、浜松ホトニクス(株)豊岡製作所(静岡県磐田市)にて開催された。
 「現場が主役のものづくり」のテーマの下、29名の参加者で行われた。
 浜松ホトニクスはテレビの父と言われる、高柳健次郎氏の教え子である堀内平八郎氏が、ブラウン管テレビ発祥の地浜松に1953年(昭和28年)創業した浜松テレビが母体である。その後、社名を浜松ホトニクスに変え、現在に至っている。また、ノーベル賞受賞の実験設備であるカミオカンデの光電子増倍管などで知られる、世界トップの技術力を持つ企業である。
 最初に、会社の概要と品質向上の様々な取り組みを説明いただいた。従業員全員が自由にテーマを持ち研究開発を行っており、その中からステルスダイシングといった新しい技術も誕生している。一方、企業としては利益を確保していかなければならないため、金券と呼ばれる社内通貨を使用し、収益を常に意識させる仕組みも紹介していただいた。
 現場は、工場というよりも研究所といった雰囲気であり、通常よく見かける標準書や管理板などはほとんど見かけなかった。これは製品の性質上、代替需要があまりなく常に新しい性能を要求されるため、常によりよい物を作るために標準化に頼らない品質確保を行っているためであり、オンリーワン技術の源であるように感じた。また、作業者が自由に工夫や改善を行っているところが随所に見られ、ものづくりの原点の楽しさを実感できた。
 全体を通して参加者からも非常に多くの質問があり活発な意見交換も見られ大いなる驚きと気付きを持って帰られたと感じた。
 最後に浜松ホトニクス豊岡製作所の皆様にはご多忙の中、充実した見学内容と丁寧な説明をご提供頂きました事に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。

村松 孝浩(トヨタ紡織(株))


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