平成26年3月12日(水)に、第371回事業所見学会が製品評価技術基盤機構(NITE)製品安全センター本部(大阪)にて、32名の参加で開催された。NITEは、製品安全、適合性認定、バイオテクノロジー、化学物質管理の4分野で、製品の安全情報を共有しながら製品の事故防止に貢献する独立行政法人である。
本見学会は、募集から数日で定員に達し、お断りした方も出る程の盛況ぶりであった。前半にNITEの取り組みについて講演を頂き、後半は製品安全展示室、試験室を見学した。
講演では、製品の事故情報の収集、分析する体制や、情報発信、注意喚起などの活動を紹介頂いた。更に、新たな取り組みとして、リスクアセスメント(RA)に基づき、ハザード別に事故情報を整理、リスク低減策や教訓を記載した「安全設計100選」の紹介があった。この100選は、平成26年度の完成を目指されており、事業者の製品安全設計に大変参考になる内容で、その完成が待ち望まれる。
製品安全展示室の見学においては、事故品である扇風機やハロゲンヒータなどの現物を目の前にして、事故発生状況や原因を詳しく解説頂き、製品安全の大切さを見つめ直す良い機会が得られた。
また、試験室や評価設備の見学では、テレビ台(強化ガラス)、電気あんか等の、事故製品現物に対する解析方法を、デモを含めて説明頂き、解析技術を駆使した原因究明の重要性を再認識できた。
質疑応答では、RAにおける発生頻度やリスク低減の考え方等、具体的な意見交換があり、参加者はRAに基づく安全対策の考え方について理解を深めることができた。
最後に、年度末の業務ご多用の中、ご対応頂き、運営をご担当された穴井様、ご講演くださった葛谷課長、酒井専門官、さらに施設見学でお世話になった方々、ご関係者の皆様方に心より感謝致します。
内田 英夫(パナソニック(株))
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