去る9月8・9日に、第20回ヤング・サマー・セミナー(YSS)が開催された。今年はサンデン(株)様のご厚意により、同研修施設であるサンデンコミュニケーションプラザを使用させていただいた。
参加資格は35歳以下の正会員・準会員であり、今年は企業から5名、大学教員3名、学生13名の計21名が参加し、講演と研究発表・討論が行われた。
初日は、今回のテーマである「品質保証の実践」に関して、まず、日立アプライアンス(株)の伊藤淳氏に「日立アプライアンス(株)のPS(製品安全)への取組み」という題目で、製品安全へのリスク低減についてご講演いただいた。次に元・富士ゼロックス(株)の釜谷佳男氏に「品質保証−企業内での実践の視点より−」という題目で、富士ゼロックスでの品質保証の考え方や、品質改善についてご講演いただいた。
学生からは早稲田大学の藤原京さんが「医療業務PFCの標準要素の導出に関する研究」という題目で発表を行った。
夕食と懇親会では、参加者同士の親睦を深めるとともに、研究内容に関する情報交換が積極的に行われた。
翌日は東京都市大学の森崎恭平さんが「WBSの粒度設定に関する研究」、東京大学の伊藤怜史さんが「病院業務における管理指標設計モデルの開発」、日産自動車(株)の下中大輔さんが「外観不良の傾向と研究課題」という題目でそれぞれ発表を行った。最後に、電気通信大学情報理工学研究科教授の鈴木和幸氏に「品質保証−信頼性・安全性の確保と未然防止−」という題目で、トラブルの未然防止や統計教育の大切さについてご講演いただいた。
YSSは、会員同士の親睦を深めるとともに、自己研磨の場にもなっている。こうした機会を与えてくださった学会の皆様に感謝するとともに、正会員・準会員を問わず今後も多くの若手の参加を期待したい。
大森 康右(東京都市大学)