中井 慎吾(ブラザー工業(株))
平成24年3月26日(月)、第356回事業所見学会(中部支部90回)がKYB(株)岐阜北工場(岐阜県可児市)にて開催され、「KYB(株)岐阜北工場における品質改善活動」のテーマの下、35名が参加した。
同社は1976年にTQCを導入し、1977年にデミング賞実施賞、その後もPM優秀事業場賞、TPM優秀賞継続賞など多数受賞しており、全社体制で品質管理に力を入れている。
岐阜北工場は、四輪車用油圧緩衝器、四輪車用油圧機器を生産している。
今回の事業所見学会では、2007年から2010年までの不良率の大幅低減という、貴重な諸活動を見学させて頂いた。
問題に対し、対策が現場や課で完結できるか、部で完結できるか、と常にやるべきことをやり切っているかを問い、必要となれば取引先どころかお客様とも調整していく。困難に見えても決して先送りをしない姿勢とその態勢づくりは大変参考になった。また活動を通じて、問題を深堀りし、真因を追究する風土が根付いたとのことであり、本来の人財育成のあり方を、事例をもって学ぶことができた。
工場内は生産設備が整然と配置され、切削・溶接工程に見られがちな床の汚れは無く5Sが徹底されていた。現場では溶接不良の徹底した真因追究と改善事例を詳しく見学させて頂いた。また、前日に発生した不良品の情報を収集し、全ての不良品の真因調査が実施されており、活動成果の一端を見ることができた。
最後に、KYB(株)岐阜北工場の皆様には、業務多忙の中、本事業所見学会を快く受け入れて頂き、この場を借りて心からお礼申し上げます。