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第346回事業所見学会ルポ
日野自動車(株) 本社・日野工場 「トラックの新たな生産方式のご紹介」

 
掲載日:2010/10/13 ルポの一覧に戻る

 第346回本部事業所見学会は、2010年6月29日(火)に、東京都日野市にある日野自動車 本社・日野工場で開催され、蒸し暑い梅雨の時期にもかかわらず総勢32名の方が参加され非常に有意義な見学会であった。
  日野自動車(HINO)は、トヨタグループのトラック・バス部門を担い、国内最大の製造・販売規模を誇っている。同工場はその主力工場として、トヨタ生産方式を全面的に取り入れ、厳しい品質管理の下で高品質・高性能の車両を効率的に生産している。
  同工場では、従来、コンベアラインでトラックの組立作業を行っていたが、顧客ニーズの多様化に応えるため、2004年発表の北米専用車で新たな生産方式である「日時計生産方式」を開発し、その後のビッグバンプロジェクトにおいて実績を重ねている。
  この生産方式は、プロジェクトで進める設計のモジュール化(車の基本部分[メーカーが設定]と地域性・お客様使用性[お客様が選択]の組み合わせによる設計)と、日時計に見立てたターンテーブル上(1回転/H)でモジュールごとに組立を行うことで、変種変量短工程生産を効率よく実現する方式で、(1)少量生産でも作業の進捗管理が容易(2)日時計円周上360°に部品配置が可能(3)モジュール工程単位で自工程完結保証が可能(4)日時計工程とモジュール工程との人員の応受援が容易(5)コンパクトなラインでライン管理が容易、などのメリットがある。
  見学会では、会社紹介ビデオの視聴、日時計生産方式の概要紹介、生産現場見学(コンベア及び日時計生産方式の2種類のトラック組み立てライン)の後、蛇川相談役(日時計生産方式導入時の社長)にもご対応いただいた質疑応答も大変活発に行われ、終了時刻をややオーバーするほどの盛況であった。最後に、本見学会を受け入れていただいたHINO関係者の皆様に深く感謝申し上げます。

飯塚 敏之((財)日本規格協会)

 


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