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第347回中部事業所見学会ルポ
(株)東海理化 音羽工場

 
掲載日:2010/05/27 ルポの一覧に戻る

 さる平成22年3月24日(水)に第347回事業所見学会(中部支部87回)が、(株)東海理化 音羽工場(愛知県豊川市)で開催された。「東海理化における未然防止のための自工程完結」のテーマの下、42名が参加した。
 同社は、1948年(昭和23年)に設立し音羽工場は1966年(昭和41年)より操業を開始した。鋳造、加工、組付を行う一貫生産の工場であり、エンジンキーやステアリング、シフトレバーなどを製作している。
 見学に先立ちテーマの説明があった。人の手が直接触れる製品は多様な評価を市場で受けるため、一歩間違えば大きな問題になり兼ねない。これらの問題を未然に防止して、ユーザーが満足する品質をつくり込むことが大変重要であり、東海理化では、経営トップの「世界bP品質」の理念のもと、開発・設計、生産準備、生産のステップにおいて、未然防止の活動を明確化し、確実に実施し完結させている。そして、製造現場では、工程内不良“0”に挑戦し、設計・生技・製造の三位一体による改善活動を展開している。
 見学では、広い工場を一通り巡ることができた。ステアリングの工程では異物管理が徹底しており、作業服やウエスに至るまで異物を発生させないよう改善が実施されている。他の工程でも、ワークに対応したスイッチのみが現れるように工夫を凝らしたからくり改善や、過去のトラブルをワークシートに整理し、作業者自らが講師となって教育するしくみ、人の計画的な変化、設備故障の突発的な変化などを見える化し、アクションにつなげる変化点管理のしくみを確認することができた。どの工程も未然防止活動として、従業員が全員一丸となって、改善や品質管理、人材育成をしっかり展開しており大変感心させられた。参加者にとっても大変参考になったことと思う。
 東海理化の皆さまには、業務多忙の中、充実した見学内容と丁寧で分かりやすい説明に、この場を借りて厚くお礼を申し上げたい。

皆川 清彦(アイシン精機(株))

 


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