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第340回中部事業所見学会ルポ
(株)ヤマザキマザック 美濃加茂製作所

 
掲載日:2009/07/13 ルポの一覧に戻る

 さる平成21年5月12日(火)に第340回事業所見学会(中部支部第85回)が、(株)ヤマザキマザック美濃加茂製作所(岐阜県美濃加茂市)にて開催された。『工作機械の品質つくり〜技術と技能の融合〜』のテーマの下、41名が参加した。
 同社は90年前、「畳を織る機械の製造」に始まり、旋盤、フライス盤などの工作機械を製造する歴史のある会社で、美濃加茂製作所は、1983年より操業を開始し、金型部品や金属部品など、精度が高く、早く加工ができる複合NC工作機械の製造をしている。
 見学に先立ち、小坂製作所長による概要紹介の中で「受注内容に同じものはない」という言葉に表されるように、お客様の要望により1台ずつ異なる仕様の機械を、設計・生技・製造・メンテナンスサービスに携る全ての人の技とチームワークにより、高品質に作り込み、高性能・高精度に維持されていることに感銘した。特に、製造に携る人の育成は、「MAZAK道場」を創設し、モラルや基本的な作業の習得と共に、技能検定、技能伝承教育といった機械作りのプロになる為の様々な取り組みをされていた。
 見学では、広い工場を一通り巡ることができた。生産されている工作機械は複雑な形状をした部品や多くの機能部品を組み立てて完成する。工作機械の加工精度は、構成部品の精度により決まるため、その品質の造り込みには、作業者一人一人の高い技術とモノづくりへの意気込みが不可欠であり、その一端を、ボールねじの製造工程の見学で感じることができた。
 充実した見学内容と丁寧な説明により、非常にわかりやすく、意義のある見学会であったと思う。また、参加者による意見交換会では、参加者自身が目で見て、聞いて、感じたことを様々な意見として、相互に出し合い、活発に意見交換ができた。私たちの身の回りにあるあらゆる製品の製造はヤマザキマザックのような工作機械の品質の作り込みにより、支えられていることを改めて感じた。

赤川 直也(トヨタ紡織(株))


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