去る平成20年8月22日(金)に第337回事業所見学会(中部支部第84回)が、カゴメ(株)富士見工場にて開催され、『カゴメの品質保証(安全・安心)について(原材料の農薬管理、常にお客様に目を向けて)』のテーマの下38名が参加した。
同社は明治32年に創業されトマトソースをはじめトマトケチャップ、ウスターソース、トマトジュース、野菜ジュースなどを製造、販売している。富士見工場は昭和43年に操業開始し、現在、野菜系ジュースの製造を中心に、生野菜の加工、ソースの醸熟液の製造をしており、同社の国内工場2番目の規模である。
見学に先立ち、工場長の坂本様より「よい原料」「よい技術」「地球への優しさ」について、品種改良などのタネづくり、水へのこだわり、世界でもっとも速い充填機など、実例をあげ説明していただいた。
見学では、はじめにトマトの収穫体験をした。契約農家での作業性を考慮し、支柱レス、ジョイントレス(ヘタがない)できるように品種改良したと説明され、その技術力に感銘を受けた。野菜ジュースのペットボトル充填工程では、充填後にペットボトルを転倒させることでキャップ裏側まで殺菌するなど、安心・安全な商品が工程でつくり込まれおり、その工夫に驚いた。
見学後には、品質保証部部長の畠山様より「カゴメの品質保証(安心・安全)」について講演をしていただいた。品質のプロセス管理とその検証、農薬管理について、その考え方や取り組みの実例を詳しく説明され、同社が安心・安全をどのように実現しているかさらに理解が深まった。
開催日は好天に恵まれ、充実した見学内容と丁寧な説明により非常に有意義な見学会となった。また、「参加者意見交換会」において様々な意見が出され、幹事として大変満足の結果となった。収穫体験のトマトが帰宅後の夕食に並んでいるのを見て、食卓の安全・安心は同社の努力によって支えられていると改めて感謝した。
清水 克真(トヨタ紡織(株))