6月3日、第290回(中部支部第69回)事業所見学会が愛知県安城市にある麻fンソー技研センターにて開催されました。テーマは『明日のモノづくりをリードする人づくり−理論と実践を身につける実学一体による人材育成−』。募集から数日で定員に達し関心の高さが窺われました。(株)デンソー技研センターでは1954年に技能養成講座をスタートさせて以来、6000名もの卒業生を輩出し『世界一製品づくり』を目指すデンソーの人づくりに貢献し続けてきていることが、生駒社長様より紹介されました。
その教育の基本方針は次の3つであり、
(1)学科教育:技術・技能の裏付けとなる知識・理論の修得
(2)実技教育:豊富な教材で実践的な技術・技能を修得
(3)心身教育:人間性・社会性の醸成と国際感覚の涵養
これらを実践することにより、時代・環境の変化に柔軟に対応できる技術・技能者を育ててこられました。
教育施設の見学では、実技教育のための充実された教育環境、ミクロンオーダーの加工精度を必要とする教育課題および体系化された豊富な研修コースを見学することができました。生徒さんたちの『こんにちは』という元気な挨拶、海外からの研修生を含む多くの若い人達が真剣なまなざしで実学一体を学んでいる姿に強く感銘を受けました。
技能開発課程では技能五輪世界一を目指した高度な教育が実施されていました。1971年に初めて国内大会で金メダルを獲得。1977年には国際大会で金メダルを獲得。その歴史を築き上げてきた技能五輪メダリスト達の写真がずらりと並んでいました。その先輩達の目の前に、今年の国際大会での優勝を目標に黙々と練習をしている選手達がいました。その姿にデンソーの中で脈々と受け継がれているモノづくりの心と技のDNAのようなものを強く感じました。
後日の新聞記事にて、技能五輪国際大会で大変優秀な成績をおさめられたことを知り改めて、お祝いを申し上げます『おめでとうございました』。今回の見学会にご尽力くださった関係者の皆様には厚く御礼を申し上げます。
山内 得次(豊田紡織(株))