JSQC 社団法人日本品質管理学会
HOMEENGLISH 入会案内 お知らせ 記録・報告 定期刊行物 論文・記事募集 関連情報 リンク コミュニケーション・メーリングリスト
授賞の記録
名誉会員一覧
ルポ・会員による活動報告
Copyright (c); 2001 JSQC

第298回(中部)事業所見学会ルポ
中部国際空港「セントレア」

 
掲載日:2008/06/16 ルポの一覧に戻る

 2004年4月13日(火)第298回(中部支部第72回)事業所見学会が、2005年に開港予定の中部国際空港「セントレア」にて開催。『中部国際空港における環境対策について』のテーマのもと、総勢44名が参加した。
 冒頭中部国際空港株式会社代表取締役社長の平野幸久様より、ご挨拶と工事進捗や設備テスト状況をご説明頂いた。次いで同社調整部環境室環境企画グループ課長の片岩様より、セントレアでの環境対策についてのご説明を頂いた。太陽光発電やGPU(地上動力施設;駐機中の航空機に電力等を供給し排ガス・騒音を削減)の導入といった開港後の環境対策はもちろん、建設中でも大型車両の海上輸送や廃棄物の徹底分別など自然環境・周辺環境に配慮し、空港建設事業としては初めて工事中のISO14000規格を取得されており、非常に感銘を受けた。島の周囲には藻場と呼ばれる自然石を使用した岩礁性藻類の育成基盤を造成、海域生物の新たな生育環境の提供を試み、成果を上げられている。
 同社森様のご案内により、見学バスにて空港島に渡り、建設中の建物を車中から視察後、滑走路脇の高さ15mの仮設展望台に登った。そこから空港島全体が見渡せ、そのスケールの大きさに感動した。この展望台は開港までには撤去されるとのことで、非常に良い経験になった。見学の最後には参加者全員に「見学証明書」が配布された。当日の時点で既に10万人を超える見学者が建設現場を訪れているようであった。
 質疑応答では、建設中のISO14000取得・維持に関し、多くのJV業者への内部監査等についての質問や、藻場の育成に関しては多くの苦労があったこと、今後はいよいよ飛行機を飛ばし騒音に対する調査が始まることなど、活発な議論がなされた。また質疑応答の前に、完成後のターミナルビルのプレゼンがあり、ビル内部に、飛行機を利用しなくても楽しめるレストランやショップ、リラクゼーション等の施設が多数計画されており、是非開港後にも訪れたいと思った。


水谷 政昭(新日本製鐵(株))


ルポの一覧に戻る

--------The Japanese Society for Quality Control--