2007年7月9日(月)第102回(中部支部48回)講演会が愛知県刈谷市の刈谷市産業振興センターにて『品質工学のすすめ−その2−』を大会テーマとして開催された。193名が参加し、下記内容の講演が盛況に行なわれ、過去にない参加数であった。
◇講演1「欧米・韓国におけるDFSSと品質工学の展開」
ASI Consulting Group 社長 田口 伸 氏
品質工学について、その歴史を通じて重要性と発展過程を述べられた。又従来の設計開発のやり方に対し技術活動の生産性を向上するためには「いかに一石百鳥できるか」、ブレーキシステムを例にとって説明があり、「企業文化を変えていかないと品質工学は定着しない」と強調された。又事例「燃料ポンプのロバスト設計」について丁寧に説明があり、アンケートからも「ロバスト設計に対する考え方が良くわかった」との声が多くあった。
◇講演2「品質工学活用のポイントと成功事例紹介」
コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株) マネージャー 芝野 広志 氏
品質工学の狙いは、未然防止・機能限界の早期発見やソフトウエアー開発におけるバグ発見の効率向上など10点ある。又ソフトを含むあらゆる技術を評価する「総合的評価法」であることや、「魔法の物差し」と別名するが「魔法の杖」ではない。即ち無から有は生まれないと強調された。「OA機器の温度上昇対策」では紙冷却装置を製作しパラメーター設計を実施し効果を上げた事例の他、養豚業の事例は興味深かった。アンケートからも「改善事例を取り入れてわかり易かった」との意見が多くあった。
講演会終了後も、活発な質疑が行われた。
服部 裕((株)竹中工務店)