9月2日から3日にかけ第15回ヤング・サマー・セミナー(YSS)が(株)サンデン様のご厚意によりサンデンコミュニケーションプラザで開催された。今年は企業から2名、大学教員1名、学生21名の計24名が参加し、講演と研究発表が行われた。
例年と異なり、今年はテーマを設けず様々な分野でご活躍されている方々にご講演いただいた。
まず、2006年デミング賞本賞を受賞された東京大学の飯塚悦功先生に『品質,この深遠なる概念に魅せられて』という演題で、次に組込みソフトウェア管理者・技術者育成研究会(SESSAME)の酒井由夫氏に、『プロの組込みソフトエンジニアになるためのハードルと、ハードルを越えるための方策』という演題で、最後に東日本旅客鉄道(株)の椎橋章夫氏に『ICカード乗車券Suicaの開発と展開戦略』という演題でお話をいただいた。飯塚先生には独自の品質論などの深いお話をしていただき、酒井氏には事前アンケートを用いたユニークで興味深い講演をしていただいた。椎橋氏には、Suicaの開発秘話という身近な例を用いて、実際に品質管理がどのように活用されているかを話していただいた。講演後の質疑の時間では活発な意見や鋭い質問が飛び交い、大変有意義な時間であった。
夕食後の懇親会には酒井氏、椎橋氏にもご参加いただいた。同じ分野を研究している他大学の学生や、普段話を聞く機会のない企業の方との雑談や議論を通して、多くの刺激を受けた。
翌日は4名の学生、大学助手による研究発表が行われた。品質管理にかかわる様々なテーマを様々な視点から研究をしており、新鮮であり、大変興味深かった。
最後に、YSSでは正会員の方にも多くご参加いただき、学生や社会人にかかわらず研究発表では活発な意見交換を行い、親睦会では若手同志で親睦を深めることを目的としている。準会員の学生だけではなく正会員の皆様のご参加を心より期待したい。
飯島 洋平(早稲田大学)