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第309回(関西)事業所見学会ルポ
ブリヂストン彦根工場の品質向上活動

 
掲載日:2006/09/20 ルポの一覧に戻る
2006年6月22日に、第309回事業所見学会(関西支部)が滋賀県彦根市の麻uリヂストン彦根工場で開催された。当日は朝から雨であいにくの天候ではあったが、参加者は23名であった。

まず前原彦根工場長の挨拶に続き、彦根工場の概要が説明された。ブリヂストンの国内9工場のうち、この彦根工場が一番大きい。創業は1968年で中京、関西の各自動車メーカーの工場に近いこともあり、生産タイヤ(53000本/1日−ゴム量で270t)の約7割がメーカーへ直送される。

続いて簡単な製造工程のビデオ上映ののち、実際に工程を見せていただいた。一本のタイヤが出来上がるまでには、さまざまな工程を経ている。一見同じようなゴムに見えても、その実態はそれぞれの部位の要求特性に応じて数種類の異なるゴムとゴム以外の材料(スチールコードや織布など)が使用されているようである。これら各部材(トレッド部、カーカス部、ビード部など)を1本のタイヤに成形し、加硫していく素早さはまさに脅威のワザであった。

見学後は品質保証課の長沼様より、彦根工場の品質向上活動の取組みをお聞きした。68年に「デミング賞実施賞」を受賞、93年にISO9000、98年にQS9000、01年にTS16949を取得している。また01年よりAQS21活動(Action Quality Spiral up)活動を実施。スルスルラクラク生産=「よいものを標準通りに作って標準通りに流せる」ように活動を続けている。特にA動画標準のミガキあげBモニタリングの強化C技能認定表の拡大を重点としてとりあげ活動している。Aは4、5年前より、作業標準を動画標準とするように展開しており、この標準では良い例と悪い例を2画面表示で比較して見られる。製造作業者の1/4が動画標準を自分で作成できるそうである。

ブリヂストンの高度なモノづくり技術とそれを可能にする人への教育、伝承への情熱を強く感じた見学会であった。
和田 法明(バンドー化学梶j

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