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第311回中部事業所見学会(中部)
富士電機リテイルシステムズ且O重工場

 
掲載日:2006/05/29 ルポの一覧に戻る
さる平成18年2月23日(木)に第311回事業所見学会(中部支部第77回)が、三重県四日市市の富士電機リテイルシステムズ且O重工場にて開催された。テーマを『ユーザーニーズを的確に捉えた自動販売機の商品開発』とし、38名が参加した。

三重工場は1944年にモーター・家電で創業を開始。自動販売機(以下自販機)は1969年から生産を開始した。缶、ペットボトルの自販機やスーパーマーケットなどで使われている冷凍、冷蔵ショーケースを製造している。 自販機は年間16万台余も生産する一大製造拠点で国内トップシェアを誇っている。

また、業界に先駆けて認証取得したISO9001、通産省グッドデザイン賞、「優秀者エネルギー機器」日本機械工業連合会会長賞等々の受賞は開発、造りこみ、検査などにおける技術レベルの高さを推し量る証といえる。

当施設の特徴は、収集された、主として東京都内の建設現場と建物解体現場で発生する建設系産業廃棄物の屋内型の処理施設である。施設では、高精度高選別の処理を行い、サーマルリサイクルを含め重量ベースで90%以上のリサイクル率を確保していた。その結果、最終処分量、単純焼却を限りなく減らし、再生原料として広く、建設資材市場に販売され、環境保全に貢献出来るよう努力されている。施設内では、様々な素材別の専用ラインを組み合わせた最先端の処理技術を駆使した大規模な産業廃棄物の中間処理設備に接する事が出来た。

工場見学の前に、企画課 山本課長様より会社紹介に続き、進化を続ける最新型の自販機の商品紹介、徹底した品質管理、独自の技術で取組まれている活動など、丁寧に説明を頂いた。また、省資源化、リサイクル化にも、積極的に取組まれており「自販機の消費電力については5年前と比較して半分ですよ」と強調された。

工場見学ではFCT 内山様、魚見様が自販機の完成までの工程を材料受入れから、アンコイラー→曲げ加工→塗装→組み立て→検査→梱包・出荷について詳細に案内して頂いた。参加者は毎日お世話になっている自販機の内側がどのような構造になっているのか大変興味深く見学されていた。

見学後の質疑応答では多くの質問があり、その中の一つに「これからの自販機について?」の問いに「差別化した商品開発」、具体的には女性を意識した景観重視、キャッシュレス化、大阪弁で音声対応するなど顧客を引き付ける「楽しい自販機」の開発に取組んでいると説明された。

また、自販機にもIT化が進んでおり、「夢の自販機」の開発に向けて高いモチベーションと独自の技術力で取組まれているのには大変感銘を受けた。
村 幹雄(トヨタ紡織梶j

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