さる平成18年5月26日に第316回事業所見学会(中部支部第79回)が、トヨタ自動車鰹t日井事業所にて開催された。『「工場ショールーム化の取組み」活動概要』のテーマの元、43名が参加した。
同事業所は1987年より操業を開始し、トヨタホームのユニット工法の住宅を、現在では平均100ユニット/日、住宅にして7〜8軒分の生産を行っている。見学に先立った概要説明によると、実際に建設される住宅の約85%がこの工場内で生産され、残りの15%は住宅設置現場で施工されるということだ。この工法では、お客様に住宅を購入していただく際に、工場内で実際に住宅(ユニット)の中を見ることができるメリットがある。そこで、同事業所では「お客様に感動を与える」という目的で、工場そのものを「ショールーム化」するプロジェクトを2003年よりスタートさせた。この活動は営業マンがお客様と商談する際にも、商品の高性能・高品質をアピールするという点で非常に有効であるとの説明があった。
工場をショールーム化するにあたり、いかに、丁重なもてなしをするか、高性能・高品質をアピールするか、見やすくわかりやすい生産ラインにするかがポイントであるという。特に通路脇の部品棚の高さ制限、機械色の統一、溶接機側の安全と視認性の確保、わかりやすい案内表示、工場休日時のビデオ上映システムなど、見学者の視点で生産ライン改造に力を入れていた。その結果2005年は延べ1万人の見学者を受入れたという。見学の引率者の説明も非常に丁寧でわかりやすかった。また、現在流れている製品を注文されたお客様の写真の掲示など、お客様の納得感を高める活動に力を入れていることがよく理解できた。
質疑応答では、トヨタ生産方式を取り入れた住宅製造に関する質問など、時間が不足するほど活発な議論がなされ、参加者の興味も非常に高いものであった。
次は、個人的に住宅購入予定者として工場見学をしたいものだと思った。
水谷 政昭(新日本製鐵梶j
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