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新春(第97回)講演会ルポ
「日本の製造業の国内回帰」

 
掲載日:2006/02/27 ルポの一覧に戻る
1月26日、寒さの少し緩んだなか、新春(第97回)講演会が日本科学未来館(東京)にて開催された。約100名が参加し、標記のテーマで2つの講演が行われた。

【講演1】「サンデンの国内外でのものづくり改革」
サンデン 代表取締役副会長 天田 清之助 氏
自動車機器(カーエアコン等)、流通システム(店舗システム、自販機)、住環境機器で知られる同社は、海外23ヶ国、50拠点で生産・販売活動を展開している。お客様の近くで、協業(研究開発、モノづくり、品質を作り込む)するグローバル先進企業である。

一方、国内では赤城事業所を立ち上げ、他の事業所とともに店舗システム、自販機、住環境機器に力を入れ、海外生産が主力の自動車機器とバランスを取っている。また、品質経営の推進(STQM活動)では、全世界を統一したISO、TPM、TQM活動を展開、各賞へチャレンジしている。その成果もご紹介いただいた。

【講演2】「レクサスの開発について〜レクサスブランドの再構築〜」
トヨタ自動車 常務役員 レクサスセンター長 吉田 健 氏
16年前に米国で生まれた「レクサス」ブランドを刷新し、2005年8月から日本で販売を開始した。

レクサスでは世界最高の価値を提供するため絶対条件を設定しており、「レクサスMASTs」という。性能・品質基準から乗り心地など500項目を策定し、ばらつきを管理している。重要な点は、「レクサス」と「トヨタ」のブランドを峻別して、先々「トヨタブランド」を「レクサスブランド」へ引き上げることである。もう一段上の品質・価値を生み出し、他社と差別化をし、お客様へ最高の価値を提供するというレクサス哲学をお話しいただいた。

双方とも、新たなグローバル展開を見据えて国内との連携をとるという元気の出るご講演であり、活発な質疑もなされて盛況であった。
青木 一男(日本科学技術連盟)

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