2005年3月9日(水)第93回(中部支部44回)講演会が愛知県刈谷市にあるシャインズにおいて開催された。今回のテーマは“「日本のものづくり」における競争優位を確保するために−「問題・課題解決力」「マネジメント力」の育成・強化−”であった。会場は開始時刻前に満席近くになり、参加目標100名に対し出席者は145名であった。國澤中部支部理事の挨拶後、下記の講演が行なわれた。
■講演1「問題の問題は人 −問題解決の進め方−」
(株)ソプロ研究所 代表取締役 鈴木 進 氏
問題解決にあたって、発生する問題の因果関係を把握する方法には要因が既知の場合と未知の場合がある。未知の場合は、比較しながら過程を遡り要因を把握する方法や前工程を比較しながら分析して要因を把握する方法などをはじめ、問題解決のアプローチの仕方についていくつかの事例を通しながら講演頂いた。従来のQCストーリーだけでは解決しにくい問題について問題の解き方や自ら問題の認識ができるようになるためにはどうしたらよいかの話で、晴天の霹靂であった。
■講演2「グローバル競争に勝ち抜く戦略 −技術力&マネジメント力革新で最強のコア・コンピタンス創り−」
アイシン精機(株) 参与 TQM・PM推進室 室長 伊藤 要蔵 氏
日本の製造業が勝ち抜くための方策からはじまりトヨタグループ&アイシングループのTQM活動・方針管理の実践事例の紹介。アイシン精機鰍ェ最強のコア・コンピタンス(「独自の技術と改善力」+「マネジメント力」)創りをするために、企業文化としている経営上の信念、価値観、行動原則並びにTQM成功の秘訣、継続的に実践している教育(技術・技能・SQCなど)を具体的な事例で講演され、トヨタ&アイシングループの品質体質が磐石であると感嘆した。
服部 裕(樺|中工務店)