1. はじめに
2004年10月12日、第92回講演会が掲題のテーマにて、(財)日本科学技術連盟・東高円寺ビルにおいて開催された。時宜を得たものであったせいか、120余名の大勢の参加を得、事業委員長・神田範明氏の司会により、開始時刻早々始められた。
講演 1 中国の品質管理の実態
《講演者》市川享司(パワーアップ研究所)
講演 2 中国の最新事情
《講演者》関 光博(一橋大学 教授)
2. 講演会の主旨
中国の経済発展は近年目覚しく、かってのわが国を上回るスピードで進歩し、「世界の工場」が近代的な企業へと急速な変貌を遂げつつある。そのため多くの人々から「一年前の知識が通用しない」、「当該国の考え方や変化の背景が分からない」など様々な中国をめぐる最新且つ正確な情報を求める声が高まってきている。このようなニーズに応え企画されたものである。
3. 各講演の内容
講演 1 中国質量協会(1979年設立)との付き合いの中で得た知見をベースに、次の内容で行われた。
1)中国品質管理賞の設立及びその目的と背景
2)中国の小集団活動の実態
講演 2 90年初頭より始めた中国経済産業の調査活動に基づいて著された著述は、代表作だけで10冊に余る。中国経済第一人者である。様々な切り口から、尽きることのない多様な話題は、聴衆を魅了した。大きく二つのテーマについてお話しいただいた。
1)「日本を買う中国」
−狙いは日本保有の高度技術獲得戦略にあり
2)「中国進出台湾企業は中国に何を見ているか」
−日本、台湾の投資意欲及び戦略性の根本的違い
芳野 康夫(アジア航測(株))