アサヒビール 名古屋工場
さる7月25日(金)に第292回事業所見学会(中部支部70回)が、名古屋市守山区のアサヒビール名古屋工場にて「ビールの製造工程における鮮度管理と環境保全活動について」をテーマに、28名の方々が参加して行われた。
アサヒビール名古屋工場は1973年操業で、現在はビール大瓶換算で年間約5.7億本を生産している。また、オゾン層破壊防止と地球温暖化防止のために設備の「完全ノンフロン化」を、日本のビールメーカーではじめて実現した工場でもある。
各製造工程を見学させていただくと、最先端技術と万全な品質管理により、すべてが「うまい!」につながる品質管理体制が確立されていることが伝わってくる。特に、複数の巨大なタンク内の温度・酵母を均一にコントロールし、銘柄ごとに異なる、微妙な官能である「味」をいかに特徴づけていくか、関心が高まるところである。
環境対応では、ノンフロン化のほか、生産ラインから排出される副産物・廃棄物はすべて再利用され、最も発生量の多いモルトフィードは飼料として再資源化されている。いたるところで先進的な取り組みが注目を集めた。
質疑応答では、製造工程から品質管理、官能評価、新商品開発の話題まで多岐にわたり、試飲と並行して始終和やかな雰囲気の中、熱のこもったものとなった。あらためて、ビールという身近で親しみのある商品に対する、関心の高さに驚くところである。
本格的な夏到来にもかかわらず天候不順・低温が続く中、当日は久しぶりに天候にも恵まれ気温も上昇し、ビール工場を視察するには絶好の日和となった。
参加者一同、アサヒビール様のチャレンジ精神に立脚した「品質と提案への挑戦」の現場を見学させていただき、熱い一日を過ごすことができた。
鈴木 信滋(株式会社魚国総本社)