2003年2月21日(金)、日本科学技術連盟東高円寺ビル2階講堂にて、約200名の参加申し込みを得て、上記講演会が開催された。半日をかけ、青山学院大学 教授 天坂格郎氏の司会のもと、東京大学大学院工学系教授飯塚悦功氏による基調講演「日本のものづくり〜技術、人、IT〜」と、元トヨタ自動車(株)ITエンジニアリング部部長、現在アラコ(株)生産企画部顧問の内藤正氏による事例講演「トヨタのものづくり これを支えるTPSとITの活用」、および両講演をもとに会場参加者とのディスカッションが行われた。
飯塚教授からは、21世紀における日本の「ものづくり」競争優位要因に関する示唆に富む考察・提言があり、続いて内藤氏より21世紀の製造業が目指すべき「ものづくり」の姿を着実に具現化しているトヨタの取り組み事例の詳細な紹介と、ものづくりの原点に関する洞察が紹介された。今回の講演会は、時間配分も基調講演40分、事例講演90分、ディスカッション50分と、トヨタの取り組み事例から日本のものづくりと各企業のあり方を考えることに焦点を絞ったものであり、参加者に多くのインパクトと今後への多くのヒントをもたらすものとなった。
日程の関係から椅子・机をかき集めても200名が限界という会場しか手当できず、申し訳ないことに、数十人の参加希望者をお断りするという事態を招いてしまった。両講演者とテーマへの関係者の熱い関心の現れと思うとともに、事務局として大いに反省している。
岩田 修二(事業委員会・サントリーフーズ)