第75回講演会は,「戦略的方針管理の最新動向」と題して,平成12年7月18日火,天満研修センター(大阪)で,長田洋氏(山梨大学 循環システム工学科教蟻j,作田稔氏(コニカ株式会社 経営戦略室課長)のお二人に,これまでの方針管理に加え,経営戦略の立案から方針策定までの方法論を統合した参加型の新しい方針管理について,理論と実践事例面より説明していただいた.
テーマへの関心が高く,100名近くの参加者があり,質疑も活発であった.
[講演1] 「戦略的方針管理の最新の理論と方法」
山梨大学工学部循環システム工学科 教授 長田 洋 氏
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経営に求められる戦略的方針管理の要点と新しい流れについて,以下の紹介があった.
- 経営の立場での戦略的方針管理は経営のプロセスでリソースを活かして,如何に顧客の価値を生むかである.
- 新しい流れの主体は変化への対応である.ビジョンの見直しを常にやることが重要であり,環境変化に対応した戦略を立てるのがポイントである.大切なのは,リソースを如何に良くするかであり,組織・人の活力向上とロードマップなどを使った多面的な対話を重視している.
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広く知恵を集めることが出来るミドルも参画した自己革新性のある組織の必要性を強調された点が心に残った. |
[講演2] 「コニカ株式会社における戦略的方針管理の取り組み」
コニカ(株)KQM推進室/経営戦略室 課長 作田 稔氏
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戦略的方針管理を経営体質の強化と革新のツールとして実践されている取り組みの実際について,特に戦略方針展開段階を主体とした紹介をしていただいた.
- 本当に全社が一丸となって熱心な活動がなされている様子が伝わってきた.
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どんなに優れたツールでも実践されなければ意味がないとの言葉に,最近,形式化で重大トラブルに至るケースが多いだけに,説得力があった. |
藤原 淑郎(元帝人)