去る4月26日水第259回事業所見学会が富士写真フイルム(株)足柄工場にて行われ、50数名が参加、「写ルンです」での徹底した循環生産システムの紹介と、循環型社会へ向けての経営理念の実践の紹介を受けた.
当日は足柄工場の、事務課事務課長の中田英一氏、LF部参事の栗山隆之氏のお二人から大変分かり易く、明快なご説明を受けた.参加者からは多くの広範囲にわたる質問があり、それぞれに丁重に対応していただき、大いに示唆に富む見学会となった.
「写ルンです」は1986年発売以来、1999年末には7億本を生産する画期的新製品である.その徹底したリユース・リサイクルは現在すでに100%リユース・リサイクル、特に注力しているリユース率は90%を超えている.
「「写るんですは「写ルンです」へ」、「設計から始まるリサイクル」、「リサイクルの自動化」という3つの循環生産コンセプトが徹底された製造プロセスは、最先端自動化技術と品質保証技術に支えられたものであり、高度の技術力が為し得た生産システムであることが実感できた.新品同様、リユースを加味した品質基準、全数検査、履歴管理といった要素を重視するいわば、循環型品質保証のありかたについても、多くの学ぶものがあった.
「I&I(Imaging & Information)の富士写真フイルムがお届けしているのはフイルムという名の「信頼」です」という経営の理念が確実に実現されている工場であり、これからの循環社会への対応が学べた有意義な見学会であった.
岩田修二(サントリー)