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第74回講演会(本部)ルポ

アップデート:2000/5/31 ルポの一覧に戻る
第74回講演会は、「ISO9000s:2000年改定」と題して、平成11年10月18日(月)、日科技連本部(千駄ヶ谷)で、久米 均氏(中央大学理工学部教授)、前原郷治氏(日本鉄鋼連盟標準化センター事務局長)のお二人にお願いして語っていただいた.

両氏は、この規格を検討しているISOの専門委員会TC176に日本を代表して参加されているメンバーである.

2000年改定は、2000年11月を目指してISO TC176で進められており、委員会原案第2版(CD2)が去る9月に投票により国際規格原案(DIS)とすることが決められ、タイミングも良く募集定員を上回る200名近くが集まる盛況であった.

【講演1】「品質管理の国際規格をめぐる動向」
中央大学理工学部教授 久米 均氏

今回の改訂の概要として、以下の紹介があった.

  • 9001への一本化
  • 9001、9004の同構造かつ要求事項の4要素分け(経営者の責任、資源のマネジメント、製品/サービスの実現、測定、分析及び改善)
*ここで従前の規格の記述が「製造業」向けであったが「製品/サービスの実現」となり、規格の利用者が製造業以外に拡大していることを考慮したとのことであった.

TC176の残課題としては、既存規格の処理、セクター規格への対応、環境マネジメントとの調整等が述べられた.

今後の課題としては、「TQMの標準化」の研究の必要性を述べられ、TQMの基準となる文書を作成してみては、と提案された.

【講演2】「ISO9000s:2000年改正への鉄鋼業の取り組み」
(社)日本鉄鋼連盟・標準化センター 事務局長 前原郷治氏

鉄鋼製品を取りまいてきた海外QA規格の70年代以来の紹介から、現在のISO9000規格対応についてお話しいただいた.これらのお話の中で、英語の概念の解釈による普及の難しさを強調された.例えば、Commitment(通常は責務と訳すが)は、(経営者の)「入れあげ、入れ込み」等と解説されたのが印象的だった.

山内 恭久(コニカ)

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