去る4月20日(火)第248回事業所見学会がフジミ工研(株)滑川工場で12名が参加して行われた. 同社は1969年の創立,現在では100〜110億円/年の売上,従業員200名で,トンネル用セグメント,建築用PC部材等を主力製品として事業を展開している.
「良い製品を提供して顧客の信頼を得る」を品質方針とし,ISO 9001品質システムを土台にしてTQM活動を着実に進めている. 同社が1998年の栄あるデミング賞実施賞授賞後も継続しているTQM活動について,OHPによる説明のあと,工場見学を通してトンネル用セグメントの一貫ライン,大形セグメント工場,PC板工場,試験場など丁寧な説明を受けた.
「コンクリートセグメント製造における品質管理」という視点から,つぶさに勉強することができ,同社の素晴らしいTQM活動の理解を充分に深めることができた.
そのひとつは職場で毎日実施されている「朝会」;徹底した品質問題情報の集収による不具合の予防,2つ目は「ドンピシャ封じ活動」;現場での目で見る管理として管理グラフを積極的に活用し,不良0を目指しての改善活動への取り組み,3つ目は,「現場訪問による不具合情報の先取り」;技術部門と工場の部門長でメンバーを組み,実際の建設現場を訪問し,納入品の品質情報の開発や生産プロセスへの素早いフィードバックによる顧客ニーズへの対応,顧客信頼度の向上への積極的な取り組み,等々,他にも数々の工夫をされ,クレームを激減させるなど,QCDに大きな成果を出している.
真に地についたTQM活動を目の当たりにした. また,5Sがよく行きとどいており,工場が整然としていたこと,従業員が生き生きしていたことが特に印象に残った.
今回の参加メンバーには異業種の工場見学であったが,TQMという面で大くのことを学ぶことができた大変有意義な見学会であった.
村上直樹(日本電気無線電子)
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