去る7月24日(金),第241回事業所見学会が,東京JR大森駅そばのアサヒビール鞄結檮H場において「環境保全への取組み」というテーマで約50名が参加し行われた.
アサヒビールは1949年に設立され,現在では国内に9工場,3研究所,82の本部・支店,海外6拠点があり,従業員約4,300人,売上9,720億円で「スーパードライ」では単独銘柄シェアトップに踊り出た業界2位の会社である.東京工場は'62年に操業した都会のど真ん中にある7階建のビール工場で,年間大ビン換算3億本を生産している.
環境問題では社として'63年から廃水処理施設の導入など,早くから着手し,'73年省エネルギー推進委員会を設置,'91年には生活環境委員会を組織し,“この地球をより健全な状態で子孫に残す”という「環境保全に関する基本方針」を'93年に制定し,以来,具体的に4つの行動指針の基に,全員参加で地道な活動を続けている.東京工場では包装用プラスチックバンドはカーペット原料にするなど29品目に分別し,小さな課題にもみんなで知恵を出し合い'97年11月「工場廃棄物再資源化100%」を達成された.工場見学では安保品質管理部長,上地環境管理室長のご案内で,ビールの製造工程を通して品質のチェックポイントや廃棄物分別ステーションなど,環境問題への具体的取組み現場を見学し,そのあと出来たての生ビールをいただきながら参加者からの率直で熱心な質疑に対し懇切な応答があり,また,ISO14000の認証取得にもチャレンジしていく発言があった.その中で,リサイクルは「徹底した分別である」そのためにはみんなが分かりやすく見やすい表示をすること,「全員参加」は1人1人の活動規範と継続的な活動,フォローがカギであるとの説明もあり,実践されて来た方の発言の重みに,学ぶことの多い見学会であった.
山本 辿(日野自動車工業)