去る6月8日(月)第238回事業所見学会がヤマト運輸鞄結梹蜉ヌ支店新ターミナルで行われ50数名が参加,宅急便の仕組みの紹介と,より便利な生活関連サービスの創造を革新的物流の開発を通じ豊かな社会の実現に貢献するという経営理念の実践の紹介を受けた.当日は経営企画本部広報部長の白鳥美紀氏,東京主管支店ペース長の渡辺豊氏のお二人から大変わかりやすくかつポイントを押さえた説明,質疑応答があり多くの示唆に富む見学会となった.同社は大正8年創業,昭和51年関東一円において小口貨物の特急宅配システムを開始,現在売上高6900億円(平成9年3月期),従業員75千人の業界ナンバー1企業へと成長している.スキー・ゴルフ宅急便,引越しらくらくパック,コレクトサービス,クール宅急便,最近の配達時間指定等,時代とユーザーニーズを的確に捉えた新製品を矢継ぎ早に繰り出すダイナミックな企業姿勢がお二人の説明からも窺えた.またこれら新製品の品質の裏付けとなるハード・ソフトの物流ネットワークへの革新的取り組みが差別化の決め手となっていることも明快であり,改めて同社の素晴らしさに感銘を受けた.
集配センターは見学会が昼間の為動いてはいなかっが1日24時間と同社の他のセンターとの協働を最大限に活用効率化を図っている.時間との戦いは一般の製造現場と同じであり創意工夫の凝らされた現場であった.特にお客様からの大事な預かり物である荷物の保全に関してはさすがにプロであることを痛感した.
急速に便利且つ高速化している「情報」と,かなり制限のある「物」の流れのスピードと便利性のギャップに種々のビジネスチャンスが有ることを感じた見学会でもあった.
岩田 修二(サントリー)