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第66回講演会(中部支部)ルポ

アップデート:1998/8/25 ルポの一覧に戻る
3月17日(火)第66回講演会が名古屋市中区役所ホールで開催された. 「戦略立案や新製品開発に役立つ内容を」との会員の要望に応えて,3テーマの講演が行われ,約130名の会員が熱心に聴講した.

講演1「創造的魅力商品の開発」
(アイシン・エイ・ダブリュ梶@名誉技術顧問 諸戸 脩三氏)

“品質至上”の理念の下,自動車用自動変速機のトップメーカーとなった同社は,電気自動車時代の到来に備えて,秋葉原の靴屋の2階に研究所を開設し,会社の将来の核となるべき商品としてボイス・ナビゲーション・システムの開発に取り組んだ. 氏は,この開発事例に基いて,四次元時空間として存在するカオスに挑戦し,カオスの中から“一枚の魅力ある基本設計構想図”として確かなコンセプトをつくりあげることの大切さと,そのための方法論を提言された.

講演2「智業=企業協働で変わる新・産業社会」
(国際大学 グローバル・コミュニケーション・センター 所長 公文 俊平氏)

情報化は,新しい種類の社会組織として智業(NGO:非政府組織−NPO:民間非営利組織)を台頭させる. 国家を要素とする国際社会や企業を要素とする世界市場に加え,智業を要素とする地球智場(インターネット)が出現し,そこでの相互の知己と信頼関係に立脚した説得と協働が,今後のビジネスのプラットフォームとなる. 企業は智業との協働関係を発展させる中で,新しい産業社会を構築していかねばならないと講演された.

講演3「マーケティングと品質管理と新製品開発」
(立命館大学 経営学部教授 長沢 伸也氏)

品質管理に置いて源流管理でとことん遡れば,「何を作るか」,つまり新製品開発に行き着く. この新製品開発は従来マーケティングの分野でかなり研究されてきている. 品質管理で不良をゼロにしても,その製品が売れなければ意味がない. 品質管理とマーケティングは,お互いを認識し合い,手薄な部分を相互に補完し合って,改良品ではない革新的な新製品の開発に取り組むべきであると,両者の融合の必要性について述べられた.

井上 弘之(愛三工業)

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