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第63回 講演会(関西支部)ルポ

アップデート:1998/3/30 ルポの一覧に戻る
第63回講演会が7月25日大阪の中央電気倶楽部で2名の講師を招き82名の参加を得て開催された.

この講演会は関西支部として平成9年3月15日に開催された第61回講演会に引き続き「勝ち残るための新製品開発」をテーマに本年度,第2回目の開催であった.

■【講演1】新製品開発 〜なぜ売れない・なぜ儲からない〜

松村 嘉高 氏 関西大学 教授

科学技術の急速な進歩,顧客ニーズの多様化などに対応するため,常に魅力のある新製品の開発をして継続的な発展をめざす企業として如何に取組むべきか事例を含めて有益なお話を聞かせて頂いた.

社会環境が情報化などの影響により変化するに伴い人間の価値観が変化し顧客の製品に対する評価に影響を与えている.

商品の提供においても社会環境の変化(Social trend)を把握し,調和させることが肝要である.顧客の商品に期待する価値観(wants)はSocial trendとneedより形成され変化する. 社会環境の変化として経済・人口,政治・法律,社会制度・文化,技術・自然環境がある.これらに離反しない様に4P(Product, Price, Place, Promotion)のターゲットを決めコントロールすることが大切である. さらに顧客の期待に対する商品力の評価と商品コンセプトの受容性の検証を実施することが肝要である.

■【講演2】「L形排水集合管などの開発」

仲石 正雄 氏 (株)クボタ素形材事業本部 鋳物研究所 主任技師

先端技術の活用による他社との差別化との副題のとおり,社会環境の変化,顧客の要望を確実に把握し,製品化においては消失模型鋳造法と言う非常に高い技術課題を設計,鋳造技術それにQA手法を結集することで克服し量産化に成功され,高い収益力を実現されている事例を聞かせて頂いた. この商品の開発は営業,開発,製造の三位一体で行い,商品コンセプトの実現には「要求品質展開表」を活用したこと.製造では,わずか4面の金型で132機種のバリエーションに対応する技術の確立をした. これは,先の松村嘉高教授のお話の実施事例としても有益であった.

川口 能博(ダイキン工業)

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