社団法人日本品質管理学会

第35年度 自 2005年(平成17年)10月 1日
至 2006年(平成18年) 9月30日
事業計画

1.運営方針

当学会が主体性をもって品質立国日本の構築をリードし,ひいては日本の国際競争力向上に貢献していくことを運営の基本といたします.そのためには,モノ作りの品質をベースとして,製品に付随するサービス,さらには包括的ソリューションの領域まで,活動の対象となる「質」を広め,高める必要があります.また,消費者が安心し安全な生活を確保していくために,製造業はもとより,更には流通,運輸,医療等の法人,行政等にまで活動対象領域を拡大していく必要があります.特に,国際競争力強化の視点では「新たな顧客価値創造」,と「高効率経営(運営)」においての「質の向上」が不可欠です.

また,質の向上においては,「社会的価値の重視」,すなわち,社会に対して,ベースとしての品質,信頼性,安全性に加えて,潜在的あるいは将来的ニーズである企業倫理(CSR)や環境経営などに関する責任を果たしていかなければなりません.これらは33年度からのQ-JAPAN構想の重点であり,これを一層発展させて運営していきます.

具体的な施策は次の通リです.
(1) まず第一に,「産業競争力の強化」への貢献です.とくに製造業で必要とされる新たな顧客価値創造,すなわち,高付加価値製品の提供,及びサービスの生産性向上が必要です.
なお,これらの活動を深化拡大する前提としての社会的な価値の重視は不可欠であり,両面を包括できる品質マネジメントの方法論の提供と,IT環境下で具現化するツールの開発をしていきます.ここでは,産学協同研究によるシナジー効果により,科学的な仮説検証のサイクルをすばやく回し,スパイラルアップを図っていきます.
(2) 第二は「産業競争力強化領域の拡大」への貢献です.社会的な不安を増長している医療事故の防止,電車・飛行機等の運輸・交通関連事故の未然防止,原子力発電施設の信頼性確保,銀行オンラインシステムダウンレス等,サービス業(医療,運輸交通,電力,金融,自治,教育など)における高付加価値サービスの提供,すなわち確実な社会的価値を確実に果たす包括的ソリューションの為の品質マネジメント方法論を計画的に研究し,発信していきます.
※上記1,2のアウトプット品質を確実にしていくために,研究会・部会を新設・増強し,シンポジウム,ワークショップ,フォーラム,サロンとの関連を強め,発信計画を具体化(時期,形態,水準 等)していきます.その上で,各研究会/部会の年度毎の達成目標,評価指標を設定し,確実にステップアップするように運営していきます.
(3) 第三は学会パブリシティの向上です.シンポジウム,ワークショップ,フォーラム,サロン等の計画的な実施は前述の通リですが,産学連携の強化のために,実践領域の拡大を計画的に確実に実施していきます.各種学会とも横幹連合を通じて積極的にかかわり,特に「SQCとシミュレーション」などの既存研究会については今後も主体的な役割を果たしていきます.また,出版関連として,長期運営計画(重点方針分野)にリンクした形での品質関連論文集,種々の問題対応,基幹書籍(品質管理便覧/用語集等)の制改定等について計画的に実施していきます.
(4) 第四は「国際化対応の強化」です.ASQ,EOQ,ANQ(Asian Network for Quality)との関係強化をすすめます.とくに,ANQへは,主体的かつ友好的な役割を果たしていきます.これらのために,インフラ土台作りの一環として,日系現地企業の学会員獲得等による各国品質関連機構および各国人との交流の拡大,また国内からの発信,海外からの論文投稿等が拡大する環境整備もすすめていきます.
(5) 第五は,会員へのサービスの一層の拡大です.学会員に対するアンケートの実施結果に基づき,活動領域,重点分野等,特に実践に役立つコンテンツの充実と交流の場の提供が何より重要との認識に立ち,活動していきます.また,新たな研究領域に必要とする新規会員,領域拡大のために必要な領域のビジネスリーダーやプロフェショナル人材の新規会員,賛助会員の獲得拡大にも努めていきます.


2.長期計画委員会

当学会が主体性をもって品質立国日本の構築をリードし,ひいては日本の国際競争力向上に貢献していくことを運営の基本といたします.そのためには,明確な長期ビジョンをもち,重点的かつ継続的に取り組むべき領域,研究テーマを見定め,これに連動した新分野の学会員増強計画,予算計画等を含む中期計画を策定していきます.

また,これに基づき作成・実施される年度計画の連続性を確保するものとなります.運営法としましては,中期計画は3年とし,中期計画から単年度計画に落し込むプロセスを整備充実します.また,中期計画は年度ごとにローリングを行い,常に年度計画にリンクした運営を強化していきます.

なお,長中期計画の骨子は,次の通リです.

  1. 新品質概念,新品質マネジメント法の研究・開発の強化拡大
  2. 品質マネジメント法の適用分野の拡大  
  3. 学会連合活動及び当学会の主導的な役割発揮の強化拡大
  4. アジアを中心とした国際化の強化拡大
  5. パブリシティの強化
  6. 若手人材育成の強化


3.事業委員会

第35年度本部行事の基本的構成は,34年度同様,
@年次大会,研究発表会各1回
Aシンポジウム3回
B講演会2回
C事業所見学会3回
Dクォリティパブ6回
Eヤングサマーセミナー1回
を予定しております.
(中部支部,関西支部の行事に関しましては各支部の事業計画をご参照下さい.本部では両支部とも連携を深め,事業を企画します.)

第35年度の本部事業の重点方針を下記のように定めて,会員の要望に応えるべく最大限の努力をして参ります.
(1) 日本経済の再生と持続的成長のためにTQMが貢献すべき分野,たとえば高付加価値商品の企画・開発,小集団活動,人材育成,ISOマネジメント,SQCの活用などをテーマにした事業を企画します.また,企業が直面する重要な課題をその都度取り上げ,タイムリーな講演会を開催いたします.
(2) 企業活動の活性化に有効な方法論の最新の研究成果を取り上げ,講演会,チュートリアルセッションで紹介します.特に,当学会が開設している研究会や部会活動の活性化に伴い,その成果を積極的に取り上げます.
(3) ヤングサマーセミナーの開催,インカレゼミの支援を中核として次世代へのTQMの継承と発展のためのプログラムを実施します.
(4) 本部独自のクオリティパブなどで一層会員の相互交流を促進します.
(5) 継続的専門能力開発(CPD)の証明書発行は会員から大変好評を得ており,ISO審査員の資格維持のためにも重要ですので今後とも続けて参ります.


4.中部支部

(1) 基本的な考え方
◇「日本のものづくり」における競争優位を確保するため,品質管理の原点への回帰と時代が求める新しい品質管理の方向性をさぐります.
1) あたり前の品質の確保  −自工程完結−
2) 顧客価値創造・質創造の品質管理の追求

(2) 具体的な進め方
◇魅力ある行事を企画して会員の研究活動への活性化と行事への参加を促します.
1) 研究発表会[1回/年]
  発表者と聴衆者の双方が研鑚できる発表会の企画・運営
2) シンポジウム[1回/年]
  学会会員の関心が高く基本的な考え方に沿ったテーマを選定し企画・運営
3) 講演会[2回/年]
  学会会員が満足できる(動機付けできる)講演会の実現
4) 事業所見学会[3回/年]
  新しい発想や工夫を凝らした特色ある事業所の選定
5) 幹事研修会[3回/年]
  行事企画・運営のレベルアップにつなげるための幹事向けの研修
6) 若手研究会[6回/年]
  昨年度に続き,東海地区と北陸地区を中心とした若手研究会を助成

5.関西支部

(1)運営の基本方針
大変革時代において,品質管理に求められるものの追求を通じ,企業への貢献,関西支部の存在感の発揮
【それぞれの現場に密着した,新たな管理技術の再構築】
―上手な組織づくり,人づくり,ものづくり―
1) マネジメント力の向上
2) 組織力の向上
3) 現場力の向上

(2)具体的な事業内容
1) 事業所見学会[4回以上/年]
  特色ある,会員の関心の高い事業所の選定
2) シンポジウム[2回以上/年]
  会員の関心の高いテーマ,ニーズをつかんだ内容のある企画
3) 講演会[1回以上/年]
  関西地区にふさわしい魅力ある講演会の企画
4) 研究発表会[1回/年]
  学術研究と企業ニーズがマッチした相互研鑚できる発表会の企画
5) 研究企画
  学術と企業ニーズをマッチさせた新たなテーマを設定し,新たな管理技術の開発と現場力向上に貢献
6) 会員サービス
  会員による会員のためのサービスの見直しと組織検討
7) QCサロン[6回/年]
  会員の会員による開かれた,参加して楽しい,聞いてためになるサロン運営

6.論文誌編集委員会

(1) 前年度方針を引き継ぎ,論文審査における論文誌編集委員会の主体性と責任に基づき,査読意見に委員会としてできる限り関与します.また,「著者責任」を基本とし,新規性・価値のある主張を含む論文については原則として掲載します.
(2) 前年度を引き継ぎ20AQSへの論文発表促進と若手研究者への論文作成援助を積極的に行います.
(3) 投稿論文審査の迅速化をめざす.新規投稿へのfirst response 3ヶ月以内を,当面は32年度実績70%まで復活させ,将来的にはさらなる迅速化を目指します.
(4) 19AQSに発表された論文の品質への投稿促進など,さらなる投稿論文数の増加を目指します.
(5) ANQに加盟した組織の会員への投稿しやすい環境をさらに整備します.
  1) Webによる英文投稿規定等の情報提供とその更新
  2) Webの品質誌back number のcontents情報の提供とその更新

7.学会誌編集委員会

第35年度学会誌編集委員会は,まず,第34年度委員会が企画したVol.35,No.4からVol.36,No.3までの特集を掲載致します.そして,皆様方の英知を結集し,第34年度編集基本方針を見直して,第35年度の基本方針を策定し,会員の皆様に満足頂くとともに,潜在的会員に期待される時代の要請に応える特集の編集に尽力致します.

また,引継ぎの対象となる課題についても検討を深め,適切なる対応を致します.

8.広報委員会

現在,約3000名の学会員の半数は,メールやインターネットを活用できる会員となり,その数も徐々に増加し,広報活動の手段として電子媒体の活用に重点を置く必要が出てきました.このような状況を見据えて下記の事業計画としたい.

(1) JSQCニューズの発行
ニューズは現在,年間8回発行しています.定期的な記事としては「トピックス」「私の提言」などがありますが,特にトピックスについてはQC関係の年間の行事とリンクさせタイムリーに掲載するため期当初に掲載計画を立てます.
(2) Webの充実
Webページの「コミュニケーション」の「意見交換の場」は現在,あまり活用されていませんが,昨今の品質問題などを取り上げ,会員同士の意見交換の場としての活用を考えます.学会として意見を述べるためには,内部の意見調整などを要しますが,学会員個人の意見としては提示しやすいので期待できます.
また,「共同者研究者紹介」は理事の中からも,研究の参加者を募りたいとの要望もあるので,その活用法も検討していきます.
(3) 他学会との連携
今年度は当学会がFMESシンポジウム開催の幹事学会となることもあり,他学会との連携を更に深めていく必要があります.

9.会員サービス委員会

事業委員会・広報委員会との連携をとりつつ,

(1) 「賛助会員品質管理推進者懇談会」の継続
@ 34年度に実施したワークショップ,“「Q-Japan構想」の具現化をめざして”に連携した学会運営方針に沿った,懇談会を実施します.
A 新規部会の活動紹介等,新たな学会活動の動きに連動した懇談会も志向します.
(2) 会員増強策の策定
当学会だけでなく,多くの学会で会員の減少が問題視されています.個々の対応では限界があり,学会挙げての組織的対応が必要と考えられます.取り組み方策の検討と実施計画を策定します.

10.規定委員会

前年度からの継続で,定款・規定・内規及びマニュアルの見直しを計画します.

11.研究開発委員会

情報技術の急激な進化や企業のグローバル化に伴い,新たな品質保証や安全問題が発生し始めています.このような新時代の要請に応える品質マネジメント技術やリスクマネジメント技術の向上を目指し,以下の点から新しい発想に基づく価値創出を検討する研究会を積極的に推し進めます.

1) 研究会活動の魅力向上
魅力ある研究会の活動状況を広く会員に示すために,研究会の中間報告,成果報告を積極的に行い,学会員,特に若手会員への研究会の参加と研究結果の利用促進を図ります.
2) 対象範囲の拡大
医療分野など新しい対象領域への品質管理技術の展開や,人間・組織の問題との関連から品質問題に取り組むなど,新しい観点からの意欲的な研究を推し進めます.研究会の活性化のために,新設される部会との情報交流も積極的に進めます.

(1)テクノメトリックス研究会
テクノメトリックス研究会では,34年度に引き続き,品質管理に役立つ手法,考え方を幅広く探索,確立するべく,メンバーが興味あるテーマを持ち寄り,それについて議論を行います.開催も昨年度同様,おおむね3ヶ月に1度の開催を考えています.

(2)医療経営の総合的「質」研究会
34年度からの研究活動を継続して,わが国の医療の質向上への貢献をはかることを目的とし,医療関係者と品質管理関係者の相互交流を通じて,医療界における品質管理や総合的質経営に関する検討を進める予定です.

(3)環境マネジメントシステム研究会
本年度の活動内容
  • 学会員にISO14000に関するアンケートを実施して解析します.
  • 1月,2月の研究会では,年度末報告の取りまとめ方法とその内容について検討しま  す.2006年春季の研究発表会で研究内容の全体を報告します.

(4)シミュレーションとSQC拡大研究会 第1分科会
前年度に引き続いてシミュレーションにおけるSQCの活用について次の課題を検討する予定です.
 @ 前年度に提案した合わせ込みの方法の実践と妥当性の検証
 A 多特性の場合の合わせ込み
 B 最適化のための設計パラメータのスクリーニング
 C ロバスト最適化のための計画と解析
 D 複雑な物理現象に対する近似モデルの事例
 E 多目的最適化におけるパレート解候補の選択方法
@に関しては第35回年次大会で発表予定です.

(5)シミュレーションとSQC拡大研究会 第2分科会
35年度には34年度と同様に,シミュレーションのためのSQC手法の開発を行います.その際には,今までと同様,第1分科会,第4分科会と連携をし,実際のニーズに即した方法を探索していきます.さらに当分科会メンバーが中心となり,シミュレーションのためのSQC手法についての書籍の発行なども行います.

(6)シミュレーションとSQC拡大研究会 第4分科会
本拡大計画研究会は,横幹連合“技術開発促進のための統計科学体系とそれに基づく情報システム開発”の枠組みにした,『自動車関連産業における数値シミュレーションに必要な設計品質保証体系』と連携した活動です.
第4分科会では,『自動車産業のCAE*SQCの品質保証体系に関する調査研究』を進めています.本研究会は,“品質保証体系の理念的検討を行う研究会”として位置づけ,自動車産業における数値シミュレーションに必要な設計品質保証体系の確立をねらい,第33年度後半(2004.06〜)からスタートしています.
現今,“世界品質競争”を勝ち抜くための開発設計におけるCAEの新たな課題は“試作/実験による実機評価重視型”から“CAE高信頼性解析による予測評価重視型”を志向する開発設計プロセスの刷新が必要不可欠となっています.
そこで第35年度では,前年度までの研究成果を踏まえ,“超短期開発設計プロセスへの変革によるQCD同時達成”を実現させるための“自動車開発設計の高品質保証CAEモデル-Total Intelligence CAE Management Model”を創案し,その有効性について具体的な検証を進めます.

(7)中部医療の質研究会
2005年4月に第1回研究会を開き,以降医療現場での品質管理活動,医療に効果があると思われる品質管理の手法紹介などを中心に発表・討議を行い,医療の品質管理について研究を行って参りました.第35年度(2006年度)も本研究会の目的および特徴として掲げた以下の内容に沿って,研究会を開催したいと思っております.
 @ 医療の分野での医療ミスその他の医療に関する問題に関する研究
 A 企業で使われている様々な管理手法を医療に適用する研究
 B 中部圏の病院において経営管理にたずさわっている医師および医療関係者を中心に した研究会
 C 中部圏における医療の経営管理に重点を置いた研究会

(8)価格対応品質実践研究会
「市場価格対応の品質展開実践手法QDm」におけるメイン・ツールとして提唱されているQDm表を新製品の企画に役立てる具体的な方法を確立することを目的として研究を進め,まとめるつもりです.
このQDm表には製品の品質特性一覧表があり,品質特性を評価して市場価格目安数値が求められますが,この市場価格目安数値を固定して品質係数を変数としてシミュレーションを行うこともできれば,品質特性の係数組み合わせをシミュレーションして市場価格目安数値を再計算する方法も考えられます.
研究後期ではこのシミュレーションを研究し,簡易なソフトウエアを整備して,価格対応品質を効果的かつ効率的に検討するシステムを構築して報告書を作成する予定です.

12.国際委員会

第35年度の国際委員会は,第34年度の活動を基盤に,以下の事業を実施する予定です.

(1) 第4回ANQ(Asian Network for Quality)会議・第20回AQS(Asia Quality Symposium)の共催,支援,および積極的参加 2006年9月にシンガポールで開催される予定の第4回ANQ会議・第20回AQSの共催,主催機関 Singapore Quality Institute (SQI)の要請に応じた支援,およびJSQCからの積極的な参加者の勧誘をします.これまでの会議・シンポジウムと同様に最大限の努力を行います.
(2) ANQ活動への積極的な支援・参加
ANQの活動に積極的に参画します.また,ANQボードメンバ会議および総会において,JSQCに要求されている役割に応じて,積極的にANQ活動を支援します.
(3) 海外の品質に関連する学協会とのアライアンスに関する具体的な検討 ANQ内の各組織を重点として,幅広く海外の学協会と交流をもつための具体的方策について検討し,関係学協会と積極的に交流し,本会会員に有用な国際活動を展開できるように努めます.

13.標準委員会

14.日本学術会議経営工学関連

第35年度も引き続き,FMES代表者会議,FMES/JABEE委員会,FMESシンポジウム実行委員会に参画し,FMESの活動に協力してまいります.学術会議の構造改革によって研究連絡委員会の形態が大幅に変わりますので,その対応も検討してまいります.FMESの事務局を引き受けたこともあり,今後もFMESの中核団体として活動していく予定です.

FMESシンポジウムは,本年度は本学会が幹事学会となります.来年6月頃に開催する予定ですので,学会員の方の積極的な参加をお願いいたします.

JABEE関連では,引き続き審査活動に協力してまいります.審査員の育成が,各学会に要請されております.審査員の資格は,審査員研修会に出席し,オブザーバーとして審査に参加することで得られます.研修会の情報を会員の方に流しますので,積極的な参加をお願いいたします.

15.Web特別委員会

昨年度同様,事業申込のオンライン化,アンケートのオンライン化,通知・広報のオンライン化を進め,作業量の減少,通信コストの低減化を図ります.
会員管理システムなど,従来外注していた業務につき,引き続き内部でのシステム化の可能性について検討します.

16.研究助成特別委員会

第35年度も,21世紀を担う若手研究者や海外からの留学生に対し,その研究活動をサポートするために研究助成を行います.内容は昨年とほぼ同じ条件で行う予定です.
つまり,助成金額は1件10万円,5件以内.対象者は,(社)日本品質管理学会の正会員もしくは準会員で,申請時に35歳以下で大学・研究所・研究機関等において研究活動を行っている者,日本の大学院に在籍する外国籍の留学生等の要件を満たす者といたします.そして,品質管理に関連する研究に対して助成を行いたいと思います.期間は1年間(2005年10月から2006年9月)を計画しています.

17.QC相談室特別委員会

質問内容に応じて,委員以外に積極的に回答またはその内容を依頼する形にします.
1) 運用プロセス
ボランタリな回答が活発になってきていますので,問題が無い限り,自主的な回答中心に運営していきます.回答が無いものに関しては,従来通り,委員会で回答者を調整します.
2) 相談室の基本的考え方
昨年度同様,会員外の方の相談も積極的に受け入れます.
3) 具体的活動について
昨年度は,活動報告で報告致しましたように,かなり軌道に乗ってきたと判断できます.本年度も継続して活動したいと考えます.
4) 課題
非公開の相談室(有料の可能性もあり)のあり方が手付かずのままです.継続して方法を模索していきたいと考えています.発足する際には,非公開の相談に関しては,規定どおり学会員・賛助会員に限定します.

18.部会

(1) ソフトウェア部会
部会ミーティング
昨年度に引き続き,月1回のペースでメンバーによるサロンを開催する.ここで話題提供していただいた際の資料などを部会メンバーのみが閲覧できるWebに掲載し,データベースの充実を図ります.
対外活動
昨年度に引き続き,ソフトウェア関連の各種行事を後援し,部会メンバーの便宜を図るとともに,部会自体の広報を図ります.
研究グループ
昨年度に引き続き,少数のメンバーによる研究グループを複数設置し,研究活動の活性化を図ります.
また,定期的に成果を報告し,ソフトウェアの質に関する技術向上に寄与します.
産学連携
現場に根ざした研究活動を目指し,産学連携の研究体制の確立を目指す.
(2) QMS有効活用及び審査研究部会
本研究部会は,2002年に終了したISO9000:2000審査研究会に引き続き,今期から新たに「ISO9001のQMSからの発展と適切な審査のあり方」に関する研究活動を9月から月1回のペースで開始します.主な研究テーマは,次の事項です.
 @QMS審査技法の研究(例:審査時でのコンサル的発言の範囲の検討)
 A効果的な内部監査の研究(例:効果的かつ効率的なパフォーマンス向上につながる方法の検討)
 BTQMとの融合の研究(例:ISO9000からのステップアップの検討)
 Cプロセスアプローチの研究(例:プロセス設計の考え方の検討)
 DQMS審査員力量向上の研究(例:力量向上の方法論の検討)
研究成果については,研究発表会で活動成果を発表する予定です.