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品質管理との出逢いは,約四半世紀前,JV現場で他社のTQC活動に触れたときでした。改善活動の成果がノウハウとして蓄積されている様に,「このままでは競争に負ける」という漠然とした危機感がTQM活動の始まりでした。このときに抱いた問題意識を今も大切に,現場の改善がTQM推進の原点になっています。
デミング賞や日本品質管理賞への挑戦は,トップから第一線,そして建設に携わる協力会社を含めて,強い人づくりであったと思います。品質管理賞という節目を超える過程で,企業を構成する人は,科学的指向や問題解決力を高め,自己実現の資質を磨くことができました。そして,企業は,戦略とそれを実現するプロセスの大切さを学び,倫理観に裏打ちされた仕組みづくりにより品質競争力を手にしました。品質管理は「事実・データで経験を次の仕事に活かすこと」を知り,品質保証や安全管理などの様々な仕組みを形づくる過程で,経験の伝承への鳥羽口を見つけることができたことは大きな資産を企業にもたらしたと思います。また,企業の枠を超えた視点で,品質管理学会などの日本の品質管理を支える諸活動へ様々な立場から関与し汗をかくことが,将来の日本を創るために大切との認識も育まれました。
成果主義が強調される中で黒子の使命は担いにくさを感じますが,品質管理を自然体で実践していくには,黒子の役割は極めて大切と思います。
「和して同ぜず」と「人事を尽くして天命を待つ」は私の好きな言葉です。それは,既存の価値観に囚われることなく異質の協力のもとで意思決定し,新しい価値創造にチャレンジしていくことの大切さを訴えていると思われるからです。
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