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私と品質管理との出会いは、大学で草場先生から、統計的品質管理を教えて頂いたのが最初である。
アイシン精機に入社後は、品質システムの企画・改善や長・短期の経営計画の推進、オートマチックトランスミッションの品質保証など、いろいろな業務を経験したが、最も中核的な業務は品質管理(TQM)の実践ならびに推進業務であった。
其の中での思い出の一つは、1977年度の日本品質管理賞(N賞)への挑戦時の出来事である。
当社の受審目的は、掲げたビジョンV80達成に向けて、全社一丸となった活動の加速化と諸マネジメントシステムの確立であった。
そのために、機能別管理の確立とその徹底を図り、N賞審査は審査員主査である水野滋先生との事前打ち合わせで、機能別に審査を受けるということで了解頂き、準備を進めていた。
しかし、Bスケジュール審査の前夜、水野先生から「審査員の一部の方からの強い要望があり、部門別に審査したい」との申し入れが突然出された。
この申し入れに対しどうするかを、会社の経営幹部と緊急会議を開催した。
「断固反対すべきである」という強硬な意見も出されたが、結論は「変化に対応できる経営体質の確立が当社ねらい、審査側の申し入れを快く受け入れよう」と決まった。
すぐに、全部門に「変化に柔軟に対応し、アイシンの底力を見せよう」という檄文を添え、部門別の審査スケジュールを連絡した。
翌日の各部門の対応は、私も驚く程の見事さで、TQMを実践することによって育まれる、「全従業員の力の結集」を実感した。
審査後、水野先生から「経営レベルにまで拡大したTQM活動を見事に実践した日本で最初のケースである」と絶賛され、推進事務局冥利に尽きる、嬉しいお言葉であった。
その後も、TQM活動の推進を実践する中で、貴重な体験を沢山させて頂いた。
今回、受賞の栄誉に浴したのも、今までお世話になった方々のお陰と、心から感謝しており、今後とも、品質管理学会ならびにTQMの発展に微力を尽くす所存である。
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