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2010年品質管理推進功労賞受賞 竹士 伊知郎 氏

 


氏 名 竹士 伊知郎 Ichiro Chikushi 竹士 伊知郎 氏
学歴と主な職歴
1979年3月   京都大学工学部冶金学科卒業
1979年4月〜   (株)中山製鋼所入社 以降、主に圧延・製鋼工程に関する製造技術・設備技術等の開発業務、鋼材製品の品質改善・品質管理業務に従事
社内の技術スタッフを対象にした品質管理教育の企画と推進
2003年1月〜   同社 商品開発部長 超微細粒鋼板の創製に関する研究・開発に従事
2004年3月   大河内記念技術賞受賞
「超微細粒熱延鋼板の製造を可能とした偏芯異径片駆動圧延設備の開発」
2008年3月   金沢大学大学院自然科学研究科システム創成科学専攻博士後期課程修了(博士(工学))
2009年4月   同社 品質管理部 部長
2010年7月   (株)南海化学R&D 参与
主な社外活動歴  
1986年4月〜   日本科学技術連盟 品質管理ベーシックコース 講師・幹事・運営委員
2006年4月〜   日本科学技術連盟 品質管理入門コース 講師・運営委員
1998年10月〜   日本品質管理学会 関西支部幹事
2009年10月〜   日本品質管理学会 代議員
主な著作
品質管理検定受験対策問題集(1級〜4級対応 各冊),共著,日科技連出版社,(2007〜2008)
QC検定対応問題・解説集(1級〜4級対応 各冊),共著,日科技連出版社,(2009〜2010)
QC検定受験テキスト(2級対応),共著,日科技連出版社,(2010)

QCその普遍なるもの
 30年近く前、新米鉄鋼エンジニアの私は日科技連QCベーシックコースに派遣されました。当時、社は社運を賭して鋼線材を製造する工場を建設していました。世界最新鋭の技術や設備を導入した新工場は、われわれスタッフの思いをよそに中々その真価を発揮せず、不良製品の多発、低生産性、コスト上昇など多くの問題を抱えていました。最年少スタッフの私は「もぐらたたきは限界、先日学んだ実験計画法による工場実験をやらせてほしい」と課長に申し出たのです。わらにもすがるということでしょうか、許可をいただきました。
 こんな機会は二度とないと思い、L27の実験を組み、さらに一つの実験で複数の特性を得るよう計画しました。製品の機械的特性はもちろん、酸化皮膜の厚み、外観・形状、エネルギーコストなど、すべての要求を満足する製造条件探索に挑んだわけです。数時間で終えるはずの工場実験は、私の不手際から終了したのは深夜でした。あくる日、管理部門から大減産について詰問があったのですが、課長は「昨日の実験は今後のために不可欠!」と毅然と応え、私を注意したり非難するようなことは一切ありませんでした。今でも心から感謝、尊敬しています。
 成果は想像をはるかに超えました。追加実験を経て、QCDを同時に満足する条件を確立した新工場は猛然と駆け始め、圧延速度の世界記録を樹立、ドル箱になりました。
 それ以降、社内外で品質管理活動を実践、また指導してきました。そこで出会う皆さんに、あのときの私と同じように統計的手法がもたらす果実を感動とともに享受してほしいと念じつつ。世の中がいかに変化しようと普遍のものは必ずあります。今後も、学会活動を通じて次の世代につないでいきます。


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